お受験と私立小学校を擁護する為に始めた…ハズのこのシリーズ。最近ではいわゆる「お受験の闇」も暴く、ホントにいいと思ってるんかアンタという内容も多くなってきておりますが、それでもやっぱり「お受験は、イイ!」とのポリシーを持って書いてはいます。
そして、毎度毎度のことですが、ここにお受験に有用な情報はひとつもございませんので、マジの情報収集で来ちゃった方、帰ってお子さんと季節の野菜でも確認した方がずっと有益ですよというワケで。
さて、私立を受験しよう、となった時。
一応、息子が主役ですから、息子にも聞くワケです。
「息子くん、もし、行くならどんな学校がいいかな」
「ぼくは、電車に乗って行ける学校に行きたい」
うん、私立は大体全部そうだね(我が家からバス乗り継ぎで行ける私立小もあるには、ある)もうお前には聞かない。
…というワケで、我が家があまたある学校を見学し説明会を訪れ、その中でどんな部分を見聞きし、最終的にどのように学校を選択したのか、を、語ってみます。あくまでも「我が家の場合」ですので、多分あんまり参考にはならないと思うのですが…
まず、誰もが考える、
「中受回避の為の私立受験」
我が家も、まずはここが出発点でした。
一番、考えるのは、やはり大学付属の小学校。これで、まあまあ良いところ入れれば、もう受験はありません。
これが一番いいよねえ
そう思うのですよ。でもですね、ご承知の方も多いでしょうが、大学付属で、まあまあ、行ってもいいかなって(上からで大変恐縮ですが)思える学校、どこも
難しい
高い
いずれか、だったのですね。(息子にとっちゃ)
我が家は、何度も書きますけど、庶民派お受験家庭です。
私立小学校、学費もピンキリ…というか、
お安め私立…ポツポツ、マイナー小学校多し。サブカル系芸術系母さん多し。都心にはあまり無い
平均的私立…中堅校は大体この学費。まあ、こんくらいよねっていう。一番のボリュームゾーン。そこそこのお受験校は大体ここ。
高額私立…著名大学付属はちょっとお高め傾向。よく名前を聞く学校多し。
貴族私立…もう意味わかんねレベルで高い。制服とか校舎とかパンフとか、いちいち豪華。難易度とは比例しない。ただただ高い。手厚くのんびり系が多い印象
…と、私の偏見ですが、大体、こんなカンジだった印象です。めちゃめちゃ偏見入ってますし、当然、例外もたくさんありますので、あまり鵜呑みにしないで欲しいです。
もちろん油田とか持ってる方であれば、子供の特性と学校への適正だけ!で、学校を選ぶことができるでしょう。本当のところを言えば、それが理想なのかもしれません。
しかし、我が家もそうですが、やはり先立つものが無いとですね、うん、無理なもんは無理なんですよね。
私立小学校に限りませんが、「安かろう、悪かろう」というのは、この場合まったく当てはまりません。
結局のところ、学校に何を求めるのか、どういったあたりをメリットに感じて受験するのか、要するに「どこを大切に」するのかで、かかるお金はまったく違ってきます。
瀟洒な校舎、設備などに魅力を感じるのであれば、学費はどうしてもお高目になってしまいます。
また、居住地でも学校選びの事情は変わってきます。子供の体力で通えるのは、せいぜい1時間ほどの距離でしょう。実際、通学時間の目安を設けている学校も多く、あまりに遠くからの受験だと不利になったりもします。
我が家では、当初受験の目的は、優先順として、
1、中学受験の回避もしくは対策
2、よき環境
と、なっていました。
以前にも何度かこの件は書いていますが、これや、これで語っている内容とは違うのです。
我が家は、都下の一般的な住宅地にあります。
現在では、都内どこもその傾向がありますが、中学受験をすることが、ごくごく一般的になっています。
いわゆる「ちゃんとした」ご家庭のお子さん、ほぼほぼ全員、中学受験をし、私立中学、中高一貫校へ進学します。
もちろん公立を選択する方もいますが、割合としては低く、そういう状況だと、どういうことが起こるかというと、
公立中学校の生徒の質の低下
これを招くワケです。
このあたり、階級とか差別とか偏見とか、その辺に抵触するというか、かなりセンシティブな問題となり、私も書くのが難しいのですが…
やはり、教育熱心で、それなりに収入が安定しているご家庭のお子さんが、ごっそりと抜けてしまうという状況です、奇麗事ではなく、中学校は、荒れやすくなってしまうのです。
「こんなみんながみんな、中学受験をする環境でなければ我が家も中学受験を考えなかった」
こんなことをおっしゃるお母様もいました。この状況が良いか悪いかはまた別の話として、やはり中学受験を選択せざるを得ない、構造が存在しているということです。
そして、現在、中学受験戦争は過熱の一途を辿っております。近年、これが問題にもなっているみたいですね。
難関中学を受験するようなお子さんは、本当に寝る間を惜しんで勉強しなくては、合格できなくなっています。毎日、お弁当を持って夜は塾にカンズメとなり、夜間は親が送迎し、課題をこなして就寝するのは日付けが変わってから、というのが、本当に、ごくごく一般的になっているほどです。
…とまあ、こういった環境です。「中学受験を回避するために、小学校を受験する」という方が一定数、いるというのは、これまたごくごく自然な環境でもありました。
そして我が家ですが、
まず、比較的近隣に、質の高い(かつ、名門でも難関でもない)私立小学校が、かなりの数あり、選択の余地が多かったというのに加え、
ほぼ最近隣の学校が、学費もお手軽、かつ、中学受験対策をしてくれる小学校でした。
息子を幼稚園に通わせながら、漠然と
「この小学校、いいかもしれないなあ」と考えている状況でした。
息子はモンテッソーリ出身です。
「本人がやりたいこと『おしごと』を、自主的にやらせる」「手先を使う」「『敏感期』が来るまで、やらせても意味がない」
など、モンテッソーリを知っている方ならどんなメソッドであるか、朴訥で穏やかなお仕事の内容や、質の高い教具などを思い浮かべるかと思いますが、
近年、モンテッソーリはこのような誤解も多くされているようです。
「知育」
「エリート育成」
「お受験対策」
これらは実は全部、違います。違うというと語弊があるかもしれません。そういったことに役立つ部分もあるとは思うけど、必ずしもそれが目的ではない、とでも言うのでしょうか。まあ、世間のイメージと、実際の「おしごと」には、ずいぶん差があるなというのが私の印象です。
(モンテッソーリ、シュタイナー、その他オルタナティブ教育を、素人の立場から語るシリーズ、いつか書きます。)
私としては、モンテッソーリいいなあと、内容そのものに惹かれて息子を入れていたのですが、やはり教育意識の高い方が多く、約半数のお子さんが、小学校受験を視野に入れておりました。
ここも誤解があってはいけませんね。
「お受験対策としてモンテッソーリに入れる」のではなく、
教育に高い意識を持つ方が、結果的に「お受験」を選択していくようなカンジです。
環境もあるかもしれません。実際、モンテッソーリ入園時は、先輩お受験キッズ達を見ても、
「お受験か〜別世界の話だなあ」と、私も思っていました。
しかし、先輩ママさん達と話をするうちに、「受験」という選択肢があることを自覚し、調べているうちに意識が変わっていったように思います。
他の保護者も同様に、「最初は考えていなかったけど、他の保護者の話を聞いているうちに受験を考えるようになった」という方が多かった印象です。
というワケで、順番は逆なのですが、やはりモンテ園のお子さん、お受験する割合が非常に高く、私もぼんやりと「お受験」の可能性を考えるようになりました。
「お受験」は、一種の情報戦の側面があります。ここやここで書いているようないしょーもないものではなく、普通に学校の特色、難易度や環境などなど、調べなければいけないことは多岐に渡ります。
もちろん、先輩ママさんの助言は大変助けになったのですが、やはり自身の目で耳で確かめなければ何もわかりません。
いやホントこれマジなんですけど、
絶対に、絶対に足を使って情報を得る必要が、ある。
いくらパンフを眺めても、HPを熟読してもエデュをさかのぼって見ても、一回の学校訪問に勝る情報収集はありません。
先輩ママさんに言われたのも、まさにコレです。「まずは、とにかくたくさん学校を見に行ってください。説明会にバンバン参加してください」ホントこれに尽きる。まさに百聞は一見に如かず。
そして私もお受験を検討する方に言いたい。
とにかく、いいから、学校に行け。話はそれからだ。
実際にあった話として、私が事前の情報で「いいかも」と思い、張り切って説明会に行ったものの、全然ピンとこなくて、違ったな〜、という学校は1つや2つではありません。
我が家から通学圏内にある、とあるノンペーパー校。小学校の評判は非常によく、自主性と児童による自治を目指す、自立した子供を目指す小学校です。ノンペーパー校ではありますが、いわゆる「優秀な」お子さんも多い印象です。
私自身、縛られるのが大嫌いな子供でした。モンテッソーリも自主性を重んじる教育です。きっと、ここは子供にとって素晴らしい学校だろう!本当に憧れにも近い印象を持っていたこの学校の説明会、張り切って出かけました。
…実際、その学校は子供に高度な判断をさせ、起こることの顛末までを引き受けさせるような、自立した教育がなされていました。
また、積極性を重んじ、児童の意欲は大いに受け止め、どんどんやらせる、そんな印象がありました。
…で、うちの息子です。やりたいことをやりたがる。これは別に積極性がどうこう、ということではなく、単に子供なんてそんなモンでしょう。その程度の積極性です。
そして、適当でお気楽な性格です。強さはあまり感じず、どっちかといえば、ポヤンとした性格だと思います。
このノンペーパー校、そもそも、けっこうな難関なので、まず息子は通らないだろう、とは思うのですが、うっかり入れたとして、どうなるのか。
恐らく、賢く積極的、ハキハキとした優秀なお子さんがクラスを引っ張っていくのでしょう。息子が、そういう子供の前で、自己主張できるようなタイプだろうか。とてもそんな風には思えません。
きっと、クラスで何となく強い子供に囲まれ、流され、一度も息子が主役になることがなく、小学校生活を終えてしまうのではないか、そんな風に思えてしまったのです。
もちろん、学校は何も悪くありません。むしろ、とても良い学校です。世間の評判通り、理念通りの学校運営をされていると思います。
しかし、実際に学校に行ってみないと、私は「もし息子がこの中にいたとしたら」という、具体的なイメージを持つことはできなかったでしょう。
そして、学校選び、上記のこととは、
真逆のことも起こるのです。
まさに我が家に起きた、
「まったくもってノーチェックだった興味ゼロだった学校に、合同説明会から学校説明会を経て、あれよあれよとファンになり、受験を決意するまで、それに至る学校選びの意識の変化」
次回に続く!!
こういうの読んだことないのですが、けっこうそれなりにいいこと書いてある気がする。今だからこそちょっと読んでみたい。楽天ブックス
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