終始胸クソな作品だった。
これが実話が元になっている映画だというのが恐ろしすぎる。
舞台は韓国だけれど
きっと日本でも同じようなことは起きていて
ニュースにならないような事件もたくさんあって
"知られていない"ということは
"存在しない"ことに等しくて
観ていて悔しくて情けなくて苦しかった。
映画公開後は法改正がなされたとネットで読んだけれど
この事件の闇はもっと根深いところにあるんだとおもう。
主役を演じたコンユが
兵役期間中に原作の小説に出会い
事件を風化させないために映画化したいと自ら働きかけ実現させたと知り
彼は俳優として、自分に何ができるかを考え行動に移したその勇敢さに感銘を受けた。
いまアメリカで人種差別が表向きに問題になり
あらゆるところでデモが起きているけど
日本人はどうしても"他人事精神"が拭いきれなくて
コロナが落ち着いても結局は何も変わらない気がする。
でもこの世界的なムーブメントをムダにしないためにも
わたしたちの世代がいまこそ立ち上がらなくては、と改めて痛感し考えさせられる作品だった。
