砂の王宮   楡 周平(著) | まったり八兵衛★BMW F800R★むうの日記

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砂の王宮
楡 周平(著)


 

 

 

 

 

間もなく平成が終わる。
流通業の平成と言う時代は、コンビニエンスストアーの時代だ。
コンビニが席巻する前の昭和の時代は、間違いなくスーパーマーケットの時代だった。
西のダイエー、東のイトーヨーカドーを筆頭に、長崎屋、忠実屋、扇屋、ジャスコ、サミットストアー、ライフ、ユニー、マルエツ、iイズミヤ、etc
この物語は、そんな昭和の流通王の一生を描いた、史実に基づく社会派フィクションである。





-----あらすじ
昭和22年、神戸三宮で薬屋を営む塙太吉は持ち前の商才を発揮し、やがて日本有数の大企業を造り上げるが―。
戦後、神戸三宮の闇市で薬屋を営んでいた塙太吉は、進駐軍の将校相手に御用聞きをしている深町信介と出会う。
薬を大量に売り捌くという深町の提案に乗った塙は、膨大な儲けを手にする。
昭和32年、門真にスーパーマーケット「誠実屋」を開業。その後、格安の牛肉を店頭に並べることに成功し、業績は劇的に向上した。
東京への進出計画も順調に進むが、不動産王・久島栄太郎に弱みを握られ、さらに意図せず深町の死に関わってしまい、塙は絶体絶命の危機に陥る。
昭和から平成を駆け抜けた流通王の栄枯盛衰を描く、圧巻の経済小説!!
-----ここまで





この小説のモデルは、あのダイエーを築き上げた中内功である。
この本を買ったとき、まずはタイトルで手に取り、裏に書いてあるあらすじを読んで面白そうだと思って、ダイエーの物語だとは知らずに購入。
読み進めるうちに、あれ?どこかで聞いたような内容じゃん?と思い始め、そのうちにダイエーが、中内功がモデルだと気付いた(笑)

 

楡周平はこれまで何冊か読んだけど、こんな社会派のノンフィクションだったけ?と思い、城山三郎や山崎豊子を読んでいる感覚に陥った。
史実に基づく社会派小説は、おもしろい。
まして、ドラマよりドラマチックな事実が、とてもとても興味深い。
中内功もダイエーも、ある程度はその歴史を知ってはいたが、あらためて小説として読んでみて、とても面白かったし勉強になった。