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風呂敷のある暮らし

包んで、結んでみませんか。
一枚の風呂敷から、あなたの世界が広がります。



今の時代、心が動かされる贈り物とは何でしょう?



そういう事を改めて考えたのは、
先週伺った虎屋ギャラリーの『和菓子の贈りもの』展です。
会期2013年11月1日~30日
主催:虎屋文庫







洋の東西を問わず甘い贈り物は心を解きほぐしますね。


有難いことに日本では西洋菓子も豊富に味わえますが、和菓子とを比べた時に、何が違うかと言えば、それは特別感ではないでしょうか。


日本の菓子には、挌、季節感、年中行事にまつわる習慣があり、決まった時期にしか口に入らないスペシャルな価値を持った菓子が存在します。こちらの展覧会では、日本の菓子と贈答にまつわるエピソードが時代ごとに展示され、当時の菓子を再現したものがあり、楽しく勉強になるひと時でした。






寿饅頭:滝沢馬琴が妻の還暦祝いに贈った「寿の饅頭」。
虎屋赤坂本店では再現したものを期間限定販売。



故郷の母親に名物饅頭を蒸し器を添えて送った頼山陽
手紙のやり取りと共に菓子を送り合った14代将軍家茂と和宮
元旦の未明に江戸城に届けられた高さ1,5メートルの鏡餅や、6月16日の嘉定(かじょう)に江戸城で配られた2万個の菓子・・・など、親孝行や夫婦の絆を深めるのみならず、権勢を誇るための証として用いられるほど貴重だった甘い菓子。



印象的なのは山吹色の菓子・・・・山吹色=小判=つまり賄賂。
金が詰まった菓子折りを渡すシーンは、時代劇でもよく登場しますね。政治的な裏工作も行われていた大奥では、こんなエピソードも。
幕末の大奥最高位であった姉小路(あねがこうじ)のもとには、金品と共に珍しい菓子が贈られ、様々な頼み事が寄せられていたそうな。特に水戸の菓子、五家宝(ごかほう)は、側室達に催促される程人気の菓子であったそうで、若い女が丸のまま頬張り皆の笑いを誘ったエピソードが綴られた記録が残されています。



五家宝 :もち米を密で固め棒状にし、きな粉をまぶした菓子



それにしても、宅急便で贈り物を届けられる今の時代では、
何を贈るかという以上に、美しい風呂敷包みでお持ちする行為そのものが、心動かす印象的な贈答シーンになるのかもしれませんね。



大切な方へ、大事な場面で、風呂敷包み効果が期待できるのでは・・・