変質者に間違われてもおかしくない位のニヤケ顔で店を出て
会社へ戻ったが、彼女の顔が頭から離れない
仕事が手につかない
何を話したのかはよく覚えていないのだが
彼女の指には指輪はされていなかった事の確認していた
意外と僕は、真面目なんだと自覚した
お店へ行けば彼女には会えるのだが
雑貨屋だから・・・
僕みたいなむさくるしい男が頻繁に出入りするにはちょっと・・・
怪しい人か、店員狙いだとバレバレだ
正当な理由があればいいんだ
と自分に言い聞かせた
店に入らなくても現場が目の前だから
きっと顔を見れるだろう
明日の現場が楽しみになっていた
彼女が包んでくれた手袋を
自分がお金を払ったんだが
彼女からプレゼントされた気分になっていて
母親に渡すのが、嫌にさえなっていた
帰宅後、仕方なく母親に渡したが
母は、すごく喜んでくれた
僕はその包み紙を見ながらウキウキしてた
人生初の一目惚れ
人間ていうのは・・・
男っていうのは・・・
こうも簡単に心を奪われてしまうだなぁ
と、ベットの中で彼女のことを考え
早く朝が来ないかと思いながら
寝返りを打つと鏡に自分のニヤケ顔が写り
そんな気持ち悪い僕の顔を見ながらまたニヤけた
小学生の運動会前の気分だった
ワクワクして眠れなかった
「ほ~らあなたにとって大事な人こそすぐそばにいる♪♪」
今朝は、歌まで歌っちゃている僕
父と母がどしたの?
って顔で父と見つめ合っているが
そんなのお構いなしでトイレに駆け込み
歌い続ける♪
朝は苦手でイライラしてしまう僕だったが
いつも吠えて来る近所のバカ犬
「ムツゴロウおはよう!」(僕が命名 本名は?)
「そんなに吠えるとメスが寄ってこないぞ」(勝手にオスと決めているが性別不明)
と教えてやった
朝礼を明るく元気にこなし
いざ、現場へ出発!!
車に乗り、タバコを吸いミラーで髪の毛直しながら
雑貨屋さんに近づく
どよぉ~ん。
僕の心の声だ
ん?
休みなのか?
今日は休みなのか?
慌てて現場に車を止め
缶コーヒーを買いに行くふりをして入口を確認する
本日のOPEN 13:00~
朝から会えない悲しさと
午後からなら会える可能性
で、変なテンションになっていた
午後までの時間が長かった・・・
午後になり、雑貨へ店員らしき人が入っていくが
彼女でないことは分かった
職人さんと昼を食べに行き仕事に戻った
雑貨屋へ商品を納入する運送会社の若い男が出入りしているのを見たから
「俺のだからな」
と、言ってやった(心で)
仕事をしながら見かけることはなかなか難しいと感じた
15:00のお茶時間、職人さんにコーヒーを買いに
雑貨屋の斜め前のコンビニへ買い物に
なんとそこへ現れたのは出勤前らしい
僕の愛しの彼女である
テンションがMAXになってしまうが声をかけられず
緊張と嬉しさで変顔になっているのは間違いない
オドオドってこういう感じなんだろう・・・
彼女
「昨日はありがとうございました」
「お母さんは気にいっていただけました?」
僕
「はいっ」(どこから出たのか分からないような声で答えてしまった)
平然を装うのに必死だった
「すごく喜んでくれました、ありがとう」
彼女
「よかった~」
「また、お店来てくださいね」
あぁ~この笑顔がたまらない
彼女の買ったカフェオレを僕も買い
サヨナラをした・・・彼女は去っていただけ
僕はもう彼女にメロメロになっていた
2回しか会っていないのに・・・