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~ 昼魔の美月 ~
(昼魔)
施設から飛び出し、一人孤独に雪の夜を
彷徨う様に歩く女性美月がいた。
やがて、美月は賑やかな繁華街に辿り着く。
そこは裏組織が支配する夜の世界だった。
美月は、その繁華街で名前美月の様に
光り輝こうとする。
美月は昼の世界を捨て、夜の世界で生きる
決意をするが・・・
♪月がわたし♪alan(小説 opening)
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(小説文)

スナック・ジュリアに
全従業員がホールに
集まっていた。
「ねえ?いったい何事なの?
仕事前に全員ホールに集めるなんて」
「綾美さんから発表があるみたいだわ」
「何の発表なの?」
「新しいNo1ホステスを決めるらしいわ」
「え?新しいNo1ホステス?
千尋さん辞めるの?」
「そうみたい」
「それで?誰がNo1ホステスになるの?」
「今から綾美さんから発表があるわ」
ホールは騒然とした。
その時、ホールに高倉と綾美が
やって来た。
「みんな、仕事前にみんなを
集めたのは、重大な発表があるからよ。
新しいNo1ホステスを発表するわ」
その時、ホステスの千尋が手を挙げた。
「No1ホステスは私ですよ。
突然新しいNo1ホステスを発表するって
どういう事ですか?」
高倉が話した。
「最近、新人ホステスが頑張って
売り上げを伸ばしている。
特に美月の売り上げが高い。
さらに、美月は指名数も
既に千尋を超えている。
だから、今日から新しく
No1ホステスになるのは美月だ」
「え!?私!?」
美月は驚いた。
千尋は激怒した。
「納得いきません!No1は私です!
何故美月なんですか!?」
「だから今理由を言ったじゃないか。
そういう事だ」
「納得いきません!」
千尋は高倉を睨んだ。
「俺の言う事に納得いかなければ
今すぐ店を辞めてもいいぞ、千尋」
「それは・・・」
「美月は、一般客だけでなく
虎達からも指名が多いんだ。
特に大物の虎、五十嵐浩太郎から
溺愛されている。
だから、美月をNo1に選んだ」
美月が手を挙げた。
「店長、私にNo1が務まりますか?」
「それはお前次第だ。
でも、俺はお前に期待しているんだ。
頑張れよ、美月」
「はい・・・」
「それじゃ解散だ、仕事の準備をしろ」
「はい!」
従業員は、それぞれの持ち場に就いた。
千尋が美月の腕を掴まえた。
「千尋さん?」
「美月、No1になったからって
調子に乗らないでよ。
私から浩太郎様を奪っておいて!
あんたってまるで泥棒猫のようね」
「すみません、そんなつもりじゃ
なかったんですけど・・・」
「見てなさい、No1の座はすぐに
私が取り戻すわ」
「はい・・・」
千尋は去った。
「美月さん、おめでとうございます」
「ありがとう、寧々ちゃん」
「No1って凄いですよ、私には無理です」
「そんな事ないわ、寧々ちゃんだって
頑張ればきっとNo1になれるわ」
「頑張ります、美月さん」
ホストの春馬もやって来た。
「美月さん、No1おめでとうございます。
僕は、いつか必ず美月さんが
No1になると思っていました」
「ありがとう、春馬さん」
ホールに客が入って来た。
「いらっしゃいませ!いらっしゃいませ!」
千尋は既にメイン席に座っていた。
そこに、綾美と美月がやって来た。
「千尋、どきなさい、メイン席には
美月に座ってもらうわ。
美月はNo1だからね」
千尋は腕を組んだまま
綾美を睨んだ。
「聞こえないの?千尋?
どきなさいと言っているのよ」
千尋は立ち上がった。
「残念ね千尋、後輩の美月に
No1を奪われて、悔しいでしょ?
私だって貴女にNo1を奪われた時は
とても悔しかったわ。
これで、少しは私の気持ちも
理解出来るでしょ?千尋」
「必ず美月からNo1を奪い取って
見せるわ」
千尋は一般席に向かった。
「さあ美月、メイン席に座りなさい」
「はい・・・」
「美月、貴女もNo1の座を奪われない様に
頑張る事ね。
油断すると後輩達に奪われるわよ」
「はい・・・」
「美月、しばらくしたらゴンドラに乗ってね」
「私がゴンドラに?」
「だって貴女はNo1ホステスよ。
ゴンドラで登場するのは
No1ホステスの特権よ」
「はい・・・」
しばらくして、美月はゴンドラに乗った。
(まさか私が本当にNo1になるなんて・・・。
No1は他のホステスより注目される。
スポットライトを浴びる。
今まで地味で目立たなかった私が、
多くのお客様に注目される。
まるで夜の満月の様に
光輝く瞬間だわ・・・)
ホールに、五十嵐浩太郎がやって来た。
「いらっしゃいませ、五十嵐様」
「美月を指名したい」
「かしこまりました、
それではメイン席までご案内
致します」
浩太郎はメイン席に座った。
「五十嵐様、間もなく美月が参ります。
少々お待ちください」
「わかった」
その時、ホールが暗くなった。
そしてホール内にアナウンスが流れた。
「ご来店のお客様、お待たせしました。
これより、当店自慢の人気No1ホステスを
ご紹介致します。
なんと今日から新しくNo1になりました
美月が降臨します。
皆様、大きな拍手でお迎えください」
「なに?美月がNo1だって?」
浩太郎は驚いた。
天井からゴンドラが降りて来た。
「おお~~!美月ちゃ~ん!綺麗だよ~!」
美月はゴンドラからホールを見下ろした。
(お客様が美月に注目しているわ。
スポットライトも浴びている。
こんなの生まれて初めてだわ。
吉原に来て良かった。
やっと美月の居場所を見つけたわ。
私は、これからもずっと吉原で
生きるわ、私にはここしかない・・・)
美月は、ゴンドラから降りると
浩太郎が座るメイン席にやって来た。
「浩太郎様、いらっしゃいませ」
「美月、今日も綺麗だよ」
「ありがとうございます」
「No1ホステスになったみたいだね」
「はい、今でも信じられませんが」
「僕にとっては、初めて会ったときから
美月がNo1だったよ」
「そんな・・・」
浩太郎は美月を抱き締めた。
「浩太郎様?」
「美月、君は僕にとって女神だよ。
君が大好きになった。
こんな気持ち初めてだ。
僕は美月を失いたくない」
「浩太郎様、美月も浩太郎様が
大好きです」
「ありがとう美月、嬉しいよ」
2人は抱き合った。
その時、1台の高級車が
吉原に向かっていた。
「友梨香お嬢様、まもまく吉原に
到着します」
「わかったわ」
友梨香は勝手に家から抜け出していた。
(変だわ、浩太郎様から全く
連絡がないなんて・・・。
もしかして、浩太郎様に何か
あったのかしら・・・)
とある喫茶店で。
「ええ!?それは本当ですか!?旦那様!」
「本当だ!瑠璃子!友梨香が勝手に
家から出て行ったらしい!
瀬川政太郎から連絡が入ったんだ!
恐らく吉原に向かっているだろう!
すぐに友梨香を見つけ
瀬川邸に連れ戻すんだ!
友梨香は浩太郎の大事な婚約者だ!
五十嵐家と瀬川家の架け橋になるんだ!
絶対に無事に連れ戻すんだ!」
「かしこまりました!」
「畠山先生!?友梨香様が居なくなったんですか!?」
「どうやらそうみたいね、真央ちゃん。
行くわよ、すぐに友梨香様を見つけないと」
「はい」

スナック・ジュリアでは。
「美月、デートに行こう」
「はい」
浩太郎と美月は手を繋ぎながら
外に出た。
その様子を、千尋が見ていた。
(美月!絶対許さないわよ!
浩太郎は絶対に奪い返してやるわ!)
「浩太郎様、雪が降ってきました」
「そうだな、今年ももう少しで終わりだな。
今年の最後に美月と出会えて
本当に良かったよ」
「私もです、浩太郎様・・・」
遠くで中年女性が美月を見ていた。
(まさか!あの子は美月では!?
間違いないわ!美月だわ!)
中年女性は、小走りで美月を追った。
しかし、組員の男性が女性の
腕を掴まえた。
「玲子様?どちらへ?」
「放しなさい!」
「いいえ、駄目です、会長から玲子様を
監視する様言われています」
「いいから放してよ!私の娘がいるのよ!」
玲子は、無理やり車に乗せられた。
「お願いだから娘に会わせてよ!」
「駄目です」
車は発進した。
(美月・・・、どうしてあんたが
吉原に居るの?教会から出たの?)
美月と浩太郎は街中を
歩いていた。
「浩太郎様、イルミネーションが
綺麗ですね」
「そうだな、とっくにクリスマスは
終わっているけど、まだ街中には
クリスマスの雰囲気が残っているな」
浩太郎と美月は腕を組みながら
街中を歩いていた。
「止めて!」
「どうなさいました?
友梨香お嬢様?」
「いいから止めて!」
車が止まると友梨香は
車から降りた。
「ああ!友梨香お嬢様!
どちらに行くんですか!?
危ないですよ!戻って下さい!」
(あの紳士風の男性、
確かに浩太郎様だった!)
友梨香は頭が真っ白になった。
(浩太郎様と一緒に歩いている
女性はいったい誰?
しかも、腕を組んでいる・・・
浩太郎様・・・)
友梨香は唖然としていた。
(浩太郎様があんなに
微笑む姿初めて見たわ。
とても幸せそうだわ。
まるで恋人同士みたい・・・)
「畠山先生!あそこに立っている女性
もしかしたら友梨香様ではありませんか!?」
「居たわ!友梨香様だわ!真央ちゃん行くわよ!」
「はい!」
浩太郎と美月はレストランに入った。
(浩太郎様・・・、
何故貴方様が他の女性と・・・?)
「友梨香様、探しました」
「貴女は弁護士の!?」
「友梨香様、すぐにご自宅に
お戻りください。
お父様の瀬川様が心配して
いると思います」
「貴女に言われなくても帰るわ。
だからハイエナみたいに
私の跡を付けないで」
友梨香は車に乗って去った。
(友梨香さん、浩太郎さんと
ホステスの姿を見たのね・・・。
これで結婚は破局かしら・・・)
畠山は微笑んだ。
「畠山先生?これからどうしますか?
ホテルに戻りますか?」
「いいえ、これから飲みに行きましょう」
「でも、旦那様に報告しなくても
いいんですか?」
「いいわよ、真央ちゃん、飲みに行きましょう」
「はい!」
(これで間違いなく結婚は無しね。
お嬢様育ちの友梨香には耐えられないわ。
ふふふ、これで浩太郎様は
私のものよ・・・)
♪すてきなホリデイ♪竹内まりや(挿入曲)
continues・・・
♪悲しみは雪に眠る♪alan(小説 ending)
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●月夜のfantasy的な小説●
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