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~ サンタをよろしく ~

                  (サンタ)

 

 

   数々の犯罪を犯した男性。

   その為に最愛の者を失う。

   絶望しながら男性は自らの

  罪を償う為、人に尽くす事を誓う。

  彼はサンタになった。

  罪を償い、神に許しを得る為に・・・。

  自分の人生を取り戻し、愛する人と

  再会する為に・・・

 

 

 

 

♪Happy Christmas♪(小説 opening)

 

 

 

 

 

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           (小説文)

 

 

 

 

 

 

 





山崎の独房に刑務官が

やって来た。

「独房囚11号、出ろ」

山崎が独房から出た。

「着いて来い」

刑務官は山崎を連れて

実験室にやって来た。

「待て!まさかまた例の

あの実験をするつもりか!?」

山崎は目を大きくした。

「お前みたいな極悪人でも

実験は怖いか?独房囚13号」

「やめろ!やめてくれ!

もうあんな苦しみは耐えられない!」

「貴様に拒否権なんてないんだよ!

この極悪人が!さっさと入れ!」




 

 

 

刑務官が無理やり山崎を

実験室に入れた。

実験室には、柳沢と八城がいた。

「やあ、独房囚11号じゃないか。

また収容されたんだね。

君に再会できて嬉しいよ。

山崎令男君」

「頼む!頼むから実験は

やめてくれ!」

「だから貴様には拒否権は無いと

言っているだろう!独房囚11号!」

刑務官が怒鳴った。

「山崎君、刑務官の言う通りだよ。

君には拒否権は無いんだよ。

だって君は人を2人も殺して

いるじゃないか。

殺人は重罪だよ」

「嫌だ!嫌だ!やめてくれ!

頼むからやめてくれ!」

山崎は強制的に椅子に

座らされた。

そして、両手両足を縛られた。

「山崎君、もう逃げられないよ。

君は大極悪人だ、罪を犯し過ぎたんだ。

当然罰を与えないといけないんだよ」

山崎は身体を震わせていた。

「山崎君、君は以前の実験では

結構耐えていたじゃないか。

初めての実験だったのに、

よくあそこまで耐えてくれた。

君はとても興味深い素材だったよ。

それなのに、こんなに怯えて

どうしたんだ?」

「頼むから止めてくれ・・・」

山崎は今にも泣きそうな顔になった。

「八城君、兎も連れて来てくれ」

「はい・・・」


八城は、檻から兎を連れて来て

テーブルに乗せた。

柳沢がナイフを手に持った。

山崎は怯えた顔で見つめていた。

「それじゃ実験開始だよ」

「やめてくれ、本当にやめてくれ」

柳沢は、ナイフで兎を刺した。

「ギャ~~~!ギャ~~~!

嫌だ~~!嫌だ~~!

止めてくれ~~!」

「山崎君、何故怖がるんだ?

君は人を2人も殺したんだぞ。

なのに生き物が殺されるのが

そんなに怖いのか?」

「やめてくれ~~!やめてくれ~~!

頼むからやめてくれ~~!

こんなの異常だぞ!」

「君の様な極悪人に異常だなんて

言われたくないな。

異常な人間は君じゃないか?

いや、君は人間でもない、

悪魔だよ、山崎令男君」



「ドン!」

山崎は気絶してテーブルの上に

倒れた。

「なんだ、もう気絶してしまったのか。

以前の実験では、耐えていたのに。

刑務官、独房囚11号を連れて行って

下さい」

「承知しました、柳沢先生」


山崎は、タンカーで独房に

運ばれた。


柳沢は電話した。

「柳沢だ、実験室に

独房囚13号を連れて来てくれ」

柳沢は電話を切った。

「柳沢先生?独房囚13号って

熊田英二では?」

「そうだよ、彼だって人を

殺しているんだ。

実験の対象になるよ」

「先生・・・」




英二の独房。


「独房囚13号、出ろ」

英二は独房から出た。

「着いて来い」

(何処に行くんだろう?

また、紙で薬の袋を作るのかな?)






実験室に着いた。

「柳沢先生、独房囚13号を連れて

来ました」

「入りなさい」


実験室に入った。

「初めまして、独房囚13号。

熊田英二君」

英二は軽くお辞儀した。

「これから実験を行う」

「実験?」

「そうだよ、君は確か実験を

受けるのは初めてだったね。

ここでは、人間に残虐行為を見せて

人間がどれだけ苦痛に

耐えられるのかを実験して

いるんだよ。

それをティカーナ刑と呼ばれて

いるんだよ」

「ティカーナ刑?」

「そうだよ、他の刑務所にはない、

本刑務所独自で行われているんだ。

刑務官、彼を椅子に座らせなさい」

「承知しました」


英二は椅子に座らされた。

さらに、両手両足を縛られた。

「あのう?いったい何をするんですか?

何故両手両足を縛るんですか?」

「君が逃げない為だよ」

「逃げない為?」

「八城君、檻から兎を連れて来て」

「はい・・・」

八城は檻から兎を連れて来て

テーブルの上に置いた。

さらに、柳沢がナイフを持った。

英二は驚いた。

「いったい何をするつもりですか?

まさか、そのナイフで兎を

刺したりはしませんよね?」

「正解だよ、熊田君、まさにその

つもりだよ」

「止めて下さい!これが実験なんですか?」

「君は知らないのかね?薬を開発する時は、

必ず動物を使用するんだよ。

薬1個作るにも、数十匹の動物が

実験で死んでいるんだよ。

まさか、可哀そうだと言いたいのかね?」

「でも・・・」

柳沢は、ナイフを兎に刺した。

「ちょっと!何をしているんですか!?」

「だから実験だよ、熊田君。

君が残虐行為を見て、どれだけ

苦痛に耐えられるかの実験なんだよ」

「何の為にやるんですか!?」

「強い兵士を育成する為にだよ」

「言っている意味がわかりません!

貴方がやっている事は動物虐待ですよ!

貴方は異常ですよ!」

「異常?君も山崎君と同じ事を

言うんだね?

人を殺しておいてよく

そんな事が言えるな。

異常なのは私じゃなくて君だよ。

熊田英二君」

「止めてください!兎が苦しんでいます!

お願いだから今すぐ止めて下さい!

八城先生!何をしているんですか!?

早くこの人を止めて下さい!」

八城は側で実験を見ていた。

「熊田君、私は柳沢だよ。

この人ではないよ」

「いいから早く止めて下さい!

もうこれ以上耐えられません!」

「君は確か女性をナイフで刺した

そうだね?どうだね?君だって

私と同じ事をやったんだよ。

きっとその女性も苦しかった

だろうね、この兎の様に

とても苦しかったと思うよ」

「・・・・・!」

「ドン!」

英二は気絶してテーブルに倒れた。

「なんだ、もう気絶してしまったか。

山崎君ほどではないな。

刑務官、彼を独房室に連れて

行きなさい」

「承知しました、柳沢先生」

英二は、タンカーで運ばれた。


「ああ、今日は疲れた。

八城君、私は帰るよ。

あとはよろしく」

「承知しました、柳沢先生」

柳沢は実験室から去った。


八城は後片付けをした。

(独房囚13号、熊田英二・・・。

彼は山崎とは違う様な気がする。

同じ殺人犯でも、性格が対照的の様な

気がするわ。

山崎は本当の極悪人だけど、

熊田英二は違う様な気がする。

元々人を殺す様な人ではない・・・。

きっと仕方なく殺したかも

知れない、それか誤って殺して

しまったのか。

いずれにしても殺人は犯罪だから

犯罪者ではあるけど・・・

極悪人ではない・・・)





翌日、山崎の独房。

「独房囚11番、出ろ」

「まさかまた実験するのか?」

「いいから出ろ!」

「嫌だ!実験なんてしたくない!

頼むから止めてくれ!」

「いいから出ろ!」

数人の刑務官が

山崎を掴まえて

独房から出した。

「お願いだ!実験室には

連れて行かないでくれ!」

「ふん!人を殺しておいて

今更何を言うんだ!?

この極悪人が!

さっさと歩け!」





実験室では。

「ギャ~~!止めてくれ~~!

頼むからもう止めてくれ!」

柳沢は、兎をナイフで刺していた。

山崎は、しばらく耐えていたが

やがて耐えられず気絶した。

「う~ん、今日は長く耐えられたな。

結局気絶してしまったけど。

刑務官、独房囚11号を独房に

運んでくれ」

「承知しました、柳沢先生」

山崎はタンカーで独房まで

運ばれた。




続いて、英二が実験室に

入っていた。

「止めて下さい!これ以上

耐えられません!もう駄目です!

お願いだから止めて下さい!」

英二は気絶して倒れた。

「う~ん、熊田君は気絶が早いな。

山崎君の様に、もう少し耐えられないかな」

「柳沢先生、熊田と山崎は違うと

思います」

「違うって何がだね?八城君」

「山崎は元々極悪人ですが、

熊田は、元々優しい人間だと

思います。

だから、山崎の様に残虐行為を見て

長くは耐えられないと思います」

「そうか・・・」

「柳沢先生、熊田にはこれ以上の

実験は必要ないかと思います。

結果は同じだと思います」

「そうだな・・・。

刑務官、独房囚13号を

独房に連れて行ってくれ」

「承知しました、柳沢先生」

英二もタンカーで独房まで

運ばれた。


「八城君、君はやたらと

熊田君のかたを持つんだな」

「精神科医としての直観ですよ。

熊田はそれ程悪い人間には

見えないのです」

「そうか・・・」



英二は独房で怯えながら

眠っていた。



「ああ・・・、ああ・・・、

ああ・・・、ああ・・・」









その後、英二の実験は中止になったが、

山崎の実験は、そのまま続行された。


「アハハハ、アハハハ」


(いったいどうなっているの?

山崎が笑っている、残虐行為を見ても

平気で笑っている・・・。

普通の人間ではあり得ない。

彼にはもはや、理性が欠けているのかしら・・・。

やはり、山崎は本当の極悪人?)



八城は唖然としていた。

(いいぞ!やはり山崎令男は

とても興味深い素材だ。

私の期待通りだ)

柳沢は確信していた。


山崎は、不気味に微笑んでいた。



「アハハハ、アハハハ、

アハハハ、アハハハ、

アハハハ、アハハハ」





♪finale♪(挿入曲)

 


 

 

 

 

 

continues・・・

 

 

 

 

 

 

♪戦場のメリークリスマス♪(小説 ending)

 

 

 

 

 

 

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●月夜のfantasy的な小説●

 

 

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