●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 

  ~ 夏の日のオールディーズ~

                        (夏の日)

 

 

新田貴之は、父親、義理母、義理妹の4人家族。

 実母は病死し、貴之は父親と暮らす。

  やがて、父親が再婚する。

   成績が悪く、高校を中退し無職となる。

    無気力で暮らしていた貴之。

そんなある日、貴之の人生を変える大事件が起こる。

 貴之が人を殺害し、刑務所に行かされる。

  そこで、心身ともに苦痛を味わう毎日。

   出所後も苦痛に耐えきれず、精神病院に行く。

    そこで、貴之は運命的な出会いを交わす。

 

 

 

 

♪夏の日の午後♪岡村孝子(小説 opening)

 

 

 

 

 

●登場人物一覧●

https://ameblo.jp/month0908/entry-12971778168.html

(リンクをクリック)

 

●用語一覧●

https://ameblo.jp/month0908/entry-12971778178.html

(リンクをクリック)

 

●過去の小説一覧集●
https://ameblo.jp/month0908/entry-12967091988.html
(リンクをクリック)

 

 

 

 

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

     (小説文)

 

 

 




志乃は、娘の沙也加を連れて

別室に来て、治療室の貴之を

見ていた。


「ママ?この人誰なの?

ママのお友達?」

「ううん、この人はね、

貴之叔父ちゃんと言って

ママのお兄さんなのよ」

「ふ~ん、そうなんだ。

ずっと眠っているの?」

「そうよ、貴之叔父ちゃんは

病気だからね」

「可哀そうだね」

「そうね、可哀そうね」


看護師の朝倉がやって来た。

「あのう?新田貴之さんの

身内の方ですか?」

朝倉が志乃に尋ねた。

「はい、新田貴之は私の兄です。

私は東野志乃と言います」

「どうも、私はこの病院の看護師

朝倉優希乃と言います」

「朝倉さんですね、兄がお世話になっています」

志乃は軽くお辞儀した。


(貴之君にこんな綺麗な

妹さんが居たなんて・・・)


「あのう?朝倉さん、兄の容態は

このまま続くのでしょうか?」

「八城先生の話では、しばらく

続くそうです」

「そうですか・・。

兄は10年前に人を殺しました。

こんなに優しい人が人を殺したなんて

今でも信じられませんが・・・。

それで、10年間刑務所に収容されて

いました。



ずっと、独房に閉じ込められたり、

ティカーナ刑という刑罰を

受けていたそうです。

噂では、囚人の見ている前で

生き物を殺す姿を見せて

囚人の精神を破壊するもの

らしいですが、何の為に

そんな事したのかわかりません。



きっと、兄は苦しい思いをしたに

違いありません。

毎日、孤独に暮らして居たと

思います・・・」


「東野さん、お兄さんは必ず

我々で治しますから、

どうかご安心ください」

「ありがとうございます・・・」


志乃は、お辞儀をした後

別室から出た。


朝倉は、そのまま別室に残って

治療室の貴之を見ていた。

(貴之君、大丈夫よ、必ず助けるからね。

また、一緒に例のレストランに行こうね。

オールディーズだったかな。

あそこのお店のカレーライスは

本当に美味しかったわ。

最近、全く行って無かったわ。

あの店のオールディーズの

曲は最高だったわ。

バイト時代に、あの店で

働きながらオールディーズの

曲を聞いていたな・・・。



貴之君が元気になったら

また一緒に行こうね)






志乃は、沙也加を連れて

オールディーズに来ていた。





♪君はわが運命♪ポール・アンカ(効果音)

 







「ママ、ここのカレーライス美味しいね」

「そうね、沙也加」

「ママは、パパとこの店に来た事あるの?」

「無いわ、パパはあまりカレーライス

好きじゃないみたいだから」

「それじゃ貴之叔父ちゃんは?」

「貴之叔父ちゃんは、カレーライス

とても好きよ。

ママね、貴之叔父ちゃんと

時々来ていたわ」




志乃がジュークボックスに

小銭を入れた。


 

 


♪悲しき街角♪デル・シャノン(効果音)











「よう志乃、今戻ったよ。

店はどうだ?繁盛しているか?」

「淳さん、今まで何処に居たの?

3日間家に帰ってなかったじゃない?」

「仕方ないだろう、俺は店を数件も

経営しているんだ。

何かと忙しいんだよ」

「だからって、沙也加がとても

寂しがっていたわ。

たまには、家に帰ってあげて」

「わかったよ志乃、お前もすっかり

母親になったな。

ホステスの仕事を始めた頃は

まだ未成年だったのに」

志乃は俯いていた。

「心配するな志乃、明日には帰るよ。

それじゃ、俺また出かけて来るから

お店頼んだぞ」


夫の東野淳は去った。


(淳さん、結婚前はあんなに

優しかったのに・・・。

結婚して沙也加が産まれた後から

急に冷たくなった・・・。

いつも、仕事が忙しいと

言っているけど、

本当は、若いホステスと

遊んでいるかも知れないわ。

おまけに、酒も好きだから

時々酒に酔って淳さんから

DVを受ける事もある・・・。

今のところ沙也加には

優しいからいいけど・・・)

 

 











それから数カ月後。

別室で、精神科医の八城が

治療室の貴之を見ていた。

(新田貴之さん、少し回復したようね、

最近は、あまり叫ばなくなっていたわ。

精神疾患もそれ程悪くないわ・・・)


看護師の朝倉が別室にやって来た。


「八城先生?貴之君の容態は

どうですか?」

「以前より良くなっているわ。

このまま、順調に行けば

治療室から一般病棟に

移す事が出来るわ」

「本当ですか!?八城先生」

「ええ、本当よ、朝倉さん」


朝倉は、貴之を見つめた。

(本当だわ、貴之君顔色も

良くなって来ているわ。

このまま良くなれば、

一般病棟に移る事が出来る。

そしたら、貴之君ともっと会話が

出来る様になるわ・・・。



貴之君、頑張ってね・・・)







それから数日後、

貴之は、治療室から一般病棟に

移された。

貴之は、ベットで眠っていた。

側には朝倉が居た。

(良かった、やっと貴之君が

一般病棟に移って来たわ。

これで、貴之君に会う機会が

増えたわ。

そのうち、貴之君と会話する事も

出来る様になるわ・・・)


朝倉は、貴之の手を握った。

(貴之君、良かったね・・・)



その時、病室に志乃と沙也加、

精神科医の八城が入って来た。

「あ、東野さん!」

朝倉は焦って貴之の手を放し

後ろに下がった。


「貴之兄ちゃん、良かったね。

一般病棟に来れて」

志乃は涙を流した。

「八城先生、兄はもう大丈夫

なんでしょうか?」

「まだ、完璧という訳では無いわ。

でも、以前よりだいぶ良くなって

いるわ・・・」

「そうなんですか、ありがとうございます」

志乃は、貴之の手を握った。

その姿を、朝倉が見ていた。


(東野志乃さん、貴之君とは

実の兄妹ではないみたい・・・。

だから、志乃さんが貴之君の事

好きになるのも無理はない・・・)


八城が小さな声で朝倉に

話し掛けた。

「朝倉さん、私達は病室から

出ましょう、せっかく貴之さんが

一般病棟に来れたから。

妹さんと娘さんの3人に

しておきましょう」

「わかりました・・・」


八城と朝倉は病室から出た。








(貴之・・・、貴之・・・)

(父さん!?父さんなの!?)

(貴之、頑張れ!お前は強く

優しい息子だよ。

父さんの自慢の息子だよ。

お前は優しいからきっと

将来人の役に立つ人間に

なれるよ。

お前は決して役立たずではない。

自分に自信を持つんだ)

(でも、父さん、僕は既に人を

殺したんだよ、刑務所から出所したけど

でも、僕は犯罪者だ。

そんな僕が、今から頑張っても

人の役に立つ人間になるなんて

あり得ないでしょ?)

(でも、お前は自分の罪を償った

ではないか。

刑務所で10年間も耐えて来た。

もう十分だ、お前は罪を償ったから

隠れて生きなくてもいい。

堂々と生きればいいのだ。


父さんは、いつまでもお前の

味方だよ・・・。

あの世でも、お前をずっと

見ているよ、貴之、頑張れ!)


(あの世!?これは夢!?)


貴之は目を開けた。

(なんだ、やっぱり夢だったのか。

父さん・・・、今頃何をしているのかな?

10年間も父さんに会ってない・・・。

まだ、独りで暮らして居るのかな?)







朝・・・。

朝倉が出勤した。

出勤すると朝倉はすぐに

貴之の病室にやって来た。

朝倉は、貴之の側に座った。

(貴之君、まだ眠っているなぁ。

きっと、貴之君はまだ私に

気付いていないだろうな。

ずっと、精神疾患で苦しんでいるから。

早く、気が付いて欲しいな。

そして、貴之君と沢山

お話したいなぁ。

貴之君、きっと私と見て

驚くだろうな・・・)


朝倉は、貴之の手を握った。




朝倉は、毎日の様に貴之の

病室に訪れていた。

ある日、朝倉がいつもの様に

貴之の病室に入って来た。


「コンコン!」

「貴之君、私よ、朝倉優希乃よ。

入るわよ」

朝倉が病室に入った。

「あ!」

「朝倉さん、こんにちわ」


病室に、志乃と沙也加が来ていた。

志乃は朝倉にお辞儀した。

「今から、新田さんの体温を測ります」

「朝倉さん、いつも兄がお世話になって

います、ありがとうございます」

「いいえ、私は看護師ですから」


志乃は、貴之の手を握った。

朝倉は、体温を終えると病室から出た。


(やっぱり、貴之さんと志乃さんって

愛し合っているのかな?

実の兄妹じゃないから

あり得ると思うけど・・・)





それから、数日後のある日。

貴之が突然暴れ出した。


「ギャ~~~!ギャ~~!」



診察室で・・・。

「八城先生!大変です!

新田貴之さんが暴れ出しました!」

「わかったわ!すぐに行くわ!」

八城が病室にやって来た。


「貴之君!お願いだから落ち着いて!」

朝倉が必死に貴之の身体を

抑えていた。

「八城先生!貴之君が急に暴れました!」

「朝倉さん!仕方ないわ!

新田貴之さんの両手両足を縛って!」

「なんですって!」

「いいから縛りなさい!

これ以上暴れさせる訳には

いかないわ!早くして!」

「わかりました!八城先生!」


貴之は、両手両足を縛られた。

「うう・・・、うう・・・」

「八城先生、本当に縛っても

いいんですか?

これじゃ体罰になりませんか?」

「仕方ないわ、これ以上暴れさせる訳には

いかないわ。

落ち着くまで、このままにしてね、朝倉さん」

「わかりました・・・」

八城は病室から出た。



(貴之君どうしたのかしら?

あんなに容態は安定していたのに・・・)


朝倉は、貴之の手を握った。

 

 

 

 

 

continues・・・

 

 

 

 

 

Baby,Baby♪岡村孝子(小説 ending)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 

 

●月夜のfantasy的な小説●

 

 

 

♪Plesure '91 ~人生の快楽~♪B'z AIカバー(blog  theme)