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 ~ 真夜中のナースコール ~

                    (ナース)

 

 

 

 

  
 築60年以上の古い病院。
  新人看護師の照屋愛子は一般病棟で
   夜勤専属として勤務していた。
 その病棟に、奇妙な出来事が起きていた。
  深夜12時に必ず鳴る無言のナースコール。
   病室は606号室。

    しかし、その病室は封鎖され
     患者は居なかった・・・。
      何故、無人の病室からナースコールが!?


   

  

 

♪Heart♪D.D.D(小説 opening)

 

 

 

 

 

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             (小説文)

 

 

 

 

 






601号室の砂川蘭子が、

606号室の前まで来ていた。

愛子が気付き声を掛けた。

「砂川さん?どうされましたか?」

「この病棟誰も入院してないの?」

「はい、今は封鎖されています」

「そう、でも誰かが居るみたいな

気配がするのよ」

「え?」

「私にとって懐かしい人が

居るみたいな感じだわ・・・」


「言ったはずよ、この606号室には

仲宗根美佐子さんが入院していたわ」





赤い服の女の子が立っていた。

「貴女!?」

「リン!リン!リン!リン!リン!」

「ヘイヨ~~~、ヘイヨ~~~」

(この子!いつの間に!)

「仲宗根美佐子さんは仲間を裏切ったのよ。

だから、呪い殺されたのよ。

次は貴女の番よ、砂川蘭子さん。

いいえ、平良蘭子さん・・・」

「患者さんに怖い事言わないでください!」

愛子が女の子に怒鳴った。

「私は本当の事を言っているだけよ」

女の子は去った。

女の子が立っていた場所には

真珠が落ちていた。

愛子は真珠を拾った。





数日後・・・。

「本日で当病院を退職する事になりました。

皆さん、今までお世話になりました」

川平がお辞儀した。

「川平のおばさん、貴女この病院を辞めて

どうするつもりなの?

その歳では、拾ってくれる病院なんて

無いと思うけど?」

「私もう看護師はやりません・・・」

「そう、早くも引退するんだ。

その方がいいわね。

若い人に囲まれて仕事するのも

大変だろうから」


(川平さん、辞めてしまうんだ。

殆ど、川平さんから

仕事教わったのに・・・)






ロッカー室で。

「川平さん本当に辞めてしまうんですね」

「ええ、辞めるわ、照屋さん」

「川平さんには大変お世話に

なりました、ありがとうございます」

愛子はお辞儀した。

「照屋さん、これは今まで誰にも

言った事ないけど、

今から3年前に、606号室で

当時入院していた小浜美佐子さんが

亡くなったのよ。

その日も、あの赤い服の女の子が

現れたわ」

「赤い服の女の子・・・」

「あの子、まだ子供なのに

沖縄戦の事をよく知っていたわ。

それに、ワカナという当時生きていた

看護女学生の事も

知っていたわ。

小浜美佐子さんも同じ

看護女学隊で白ユリ隊に

所属していたと言っていたわ。

そして、1945年6月に

白ユリ隊は、漁船に乗って

沖縄を脱出したって。

島に残された白ユリ隊も

居たみたい。

その中にワカナという人が居て

沖縄から脱出した仲間を

裏切り者として呪い殺していると

言っていたわ・・・。



そして、小浜美佐子さんは

ワカナの呪いによって

殺されてしまった。

目と口を開けたまま

亡くなったわ。

私、そばに居たから

覚えているわ。

今でも時々、美佐子さんの

死に顔を思い出す事があるわ。


だから、私怖くなって

何度も辞めようと思った・・・、

でも、気が付いたら今日まで

働いていた・・・。

その間、沢山の看護師さんが

辞めてしまったわ。


実は、あの赤い服の女の子

最近になってから

現れたんじゃない。

以前から居たのよ。

病院を彷徨う様にして

歩いていた。

風鈴を鳴らし歌いながら・・・。

そして、足元には真珠が

必ず落ちている・・・」

「川平さん・・・」

「照屋さん、貴女も出来るだけ早く

この病院を辞めた方がいいわ。

貴女は、まだ若いからいくらでも

転職が出来るわ」

「私は・・・」

川平は尚も話を続けた。

「深夜のナースコールだって

以前からあったのよ。

今回のナースコールの主は

小浜美佐子さんらしいけど、

他にも何度か奇妙なナースコールが

鳴っているのよ。

決まって深夜12時にね・・・。

以前は、男性の様な声が

聞こえた事もあったわ。

きっと、この病院で亡くなった

患者さんだと思うわ。

これだけ古い病院なら

多くの人が亡くなっても

不思議ではないわ」

「・・・・・」

愛子は黙って聞いていた。

「それとね、病院の近くにある

ワカナ海岸では今まで

10年毎に謎の水難事故も

起きているのよ」

「謎の水難事故?」

(そう言えば、トロピカルビーチで

海水浴をしていた時も聞いた事がある・・・)

「1955年、65年、75年、85年、95年、

そして、2005年にも似たような

水難事故が起きているらしいわ。

地元紙の南海新報にも載っていたわ。




あと、2005年にこの地域で

若い女性が突然行方不明に

なった事も聞いた事あるわ」

「若い女性が行方不明?」

「ええ、確かその女性は

以前この地域に遭ったコールセンターで

オペレーターとして働いていた

らしいけど、突然行方がわからなく

なったらしいわ。

5年経った今でも見つかって

いないみたい・・・」

「川平さん、この真志喜の地域って

いろんな事が起きているみたいですね」

「戦時中に、ワカナという女性が

海岸で亡くなったみたいだから。

以前は、真志喜海岸と呼ばれていたのに

戦後ワカナ海岸に改名されている

くらいだから・・・」

(人の名前が海岸名に・・・)




「あと、最後にこんな話も聞いたわ。

今から5年前に、病院のすぐ近くにある

ワカナ平和公園でも人が亡くなったって」

「ワカナ平和公園でですか?」

「亡くなったのは老婆で、

毎日の様にリヤカーを引きながら

この地域一帯を歩いていたみたいなの。

風鈴を鳴らしながら・・・」

「風鈴・・・」

「しかし、その老婆が何者かに

殺され、遺体がワカナ平和公園に

置かれていたみたいなの」

「何ですって!?」

「その後、老婆の死を悲しみ

追い掛ける様にして死んだ

男性老人も居たらしいわ。

2人の遺体はワカナ平和公園に

埋葬されたらしいの・・・」

「公園に埋葬ですか!?」

「公園内に大きな石があるでしょ?

それは、2人の墓石らしいわ。

墓石には、2人の名前が

書かれているらしいけど、

何って書かれているのか

誰も読めないのよ」

愛子は身体を震わせていた。

「照屋さん、この病院には、

いいえ、この地域には

奇妙な出来事が沢山

起きているのよ。

悪い事は言わない、

貴女も出来るだけ早く

この病院を辞めて真志喜から

離れた方がいいわ」

「はい・・・」







数日後。

休日に、愛子は聖菜と2人で

ワカナ平和公園に来ていた。

愛子は、公園内の墓石を見ていた。

 

 




(確かに川平さんが言った通りだわ。

墓石に何か書かれているけど

読めないわ・・・。

2人の老人の名前が書かれて

いるみたいだけど・・・。

川平さんが言っていたけど、

5年前に行方不明になった

女性と何か関りがあるのかな?

その女性、未だに行方がわからない

みたいだけど・・・)

聖菜が戻って来た。

「愛子、コンビニで飲み物買って来たよ」

「ありがとう・・・」

「どうしたの?愛子?

先程から石ばかり見ているけど?

この石がどうかしたの?」

「聖菜、昼勤の仕事慣れた?」

「ええ、慣れたけど。

少なくとも夜勤よりはマシだよ。

夜勤は怖くて働けないわ。

患者さんが奇妙な死に方しているし。

奇妙なナースコールだって鳴るし」

「聖菜、最近奇妙なナースコールは

鳴らないわ」

「え!?深夜12時に鳴らないの?」

「ええ、すっかり無くなったわ」

「そうなんだ、それじゃ私、

もう一度夜勤に戻ろうかな?

夜勤の方が夜勤手当が付くから」

「聖菜、それは止めた方が

良いと思うわ・・・」

「どうして?」

「私、近いうちに今の病院を

辞めようと思うわ」

「え!?与那城を辞めるの!?」

「ええ、辞めた方が良いと思うわ」

「まあ、確かに古い病院だからね。

もっと綺麗な病院で働きたいよね」

「うん・・・」

(この真志喜地域から離れた方が

いいかも知れないわ。

川平さんが言っていた様に・・・)







それから、1カ月後。

ナースステーションで。


「本日で当院を退職する事に

なりました。お世話になりました」

小浜がお辞儀した。

(小浜さんまで辞めるなんて・・・)

「小浜さんが退職するので、

次の夜勤リーダーは、真江田さんよ。

頑張ってね」

「はい、頑張ります」

「小島さんと照屋さんで真江田さんを

支えてあげてね。

来週には、さらに新人さんも来るから」

「はい!看護師長」







深夜12時。




ナースステーションには、

愛子と小浜だけ居た。

「小浜さん、ナースコール鳴りませんね」

「そうね、きっとお祖母ちゃん

成仏したんだわ」

「成仏ですか?」

「やっと孫の私に会えたから

満足したんでしょ」

「はい、それより小浜さんは

次の職場でも夜勤をやるんですか?」

「当然よ、夜勤は手当てが高いからね。

それに、昼勤に比べると夜勤の仕事は

楽だからね。

手抜きも出来るし」

「はぁ・・・」

「それより照屋さん、聞いた?

以前夜勤で働いていた

川平のおばさんの事?」

「川平さんがどうかしましたか?」

「死んだらしいわ」

「え!?川平さんが死んだ!?」

愛子は驚きを隠せなかった。

「いったいどういう事ですか!?

事故ですか!?」

「確か聞いた話では、

道端で倒れていたらしいわ。

目と口を開けたまま

死んでいたらしいわ。

そして、遺体の周りには

真珠が落ちていたらしいわ」

(真珠が!?まさか!あの子が!?)








 

 

 

continues・・・

 

 

 

 

 

 

 

♪BESIDE♪Chuning Candy(小説 ending)

 

 

 

 

 

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●月夜のfantasy的な小説●

 

 

 

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