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      ~ 昼魔の美月 ~

                   (昼魔)

 

 

 

 

   施設から飛び出し、一人孤独に雪の夜を

  彷徨う様に歩く女性美月がいた。

  やがて、美月は賑やかな繁華街に辿り着く。

  そこは裏組織が支配する夜の世界だった。

  美月は、その繁華街で名前美月の様に

  光り輝こうとする。

  美月は昼の世界を捨て、夜の世界で生きる

  決意をするが・・・

 

 

 

 

月がわたしalan(小説 opening)

 

 

 

 

 

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             (小説文)

 

 

 

 





コーポ・ジュリアでは。

高倉は104号室にいた。


「なかなか良かったぞ、寧々」

「・・・」

寧々は涙を流していた。

「よし、寧々起きろ。

俺と一緒に店に行くぞ」

「店?」

「そうだ、今日からお前は

ホステスとして働くんだ。

その為に、今までお前を住まわせたり

食べ物を恵んでいたんだ」

「そんな・・・」

「嫌とは言わせないぞ。

俺の言う事は絶対だ。

言う事を聞かなければ

ここから追い出すしかない。

お前一人で生きて行けると思うか?

吉原は、他とは違うぞ。

ブリーダーに掴まり

人身売買で海外に売られる

かも知れないぞ」

「私が売られる?」

「そういう事だ、

例えば北朝鮮に売られるとかな」

「・・・」

「それが嫌なら俺の言う事を

聞いた方がいいぞ」

「はい・・・」



高倉は寧々を店に連れて行った。

スナック・ジュリアに着くと

高倉は早速寧々を

化粧室に連れて来た。


「おい?綾美?居るか?」


綾美がやって来た。

「何よ、秀元?」

「ほら、新人だ、寧々という。

教育してやってくれ」

「また拾ってきたわけ?」

「そういう事だ、頼むぞ」

高倉は化粧室から出た。


「全く!人使い荒いんだから!」

「・・・」

寧々は身体を震わせていた。

「ん?あんた変な匂いがするね?

もしかして、アパートで秀元に

何かされたの?」

「え?」

「そういう事か、秀元に強姦

されたんでしょ?

煙草の匂いするから。

別に珍しい事じゃないけど。

ここで働いているホステスは

皆一度は強姦されているからね。

私だって秀元に強姦されたから。

もう昔の事だけど」


「私・・・、帰ります・・・」

「帰る?何処に帰るの?

あんた帰るところあるの?

コーポ・ジュリアには戻れないよ。

独りで暮らせると思うの?」

「それは・・・」


「いいからまずは風呂に入って。

それからあんたの衣装選びと

化粧してあげるから」




その時、ホールのメイン席には

五十嵐浩太郎が来ていた。

周りには、朝鮮ホステス数人と

浩太郎の隣には千尋が座っていた。

「浩太郎様、先日は本当に

申し訳ございませんでした。

私、失礼な事を言って

しまいました」

「もういいですよ、千尋さん。

気にしていませんから」

「良かったです、浩太郎様に

嫌われたんじゃないかと

心配だったので。

お詫びに今日はずっと千尋が

お相手しますね」

「はぁ・・・」


その時、メイン席の近くを

美月が通った。

「あ、あの子・・・?」

「え?どうかしましたか?浩太郎様」

「あの子、先日店を出る時に

出入口で会った子だ・・・」

「浩太郎様、そんなにあの子が

気になるんですか?

あの子はまだ新人です。

気が利かなくて失敗ばかり

しているんです。

あの子の世話するなんて

苦労しますよ」

「そうなんですか・・・」



(あんな子の何処がいいのよ!?

美月なんて私の足元にも

及ばないじゃない。

地味でブスで!

浩太郎も女を見る目がないのね。

仕方ないわ、世間知らずなんだから)





ホストの春馬が美月に声を掛けた。

「美月さん、12番席のお客様から

指名が入りました」

「ありがとうございます、春馬さん」


「美月さん、僕、毎日仕事が楽しいです」

「そうなの?」

「だって、いつも美月さんに会えるからです」

「まあ、それはどうもありがとう」

「美月さんは他のどのホステスさん

よりも輝いて見えます。

きっとお客様も美月さんの

輝きに惚れていると思います。

まるで美月さんは、夜の満月って

感じです」

「夜の満月?」

「はい、夜は太陽が沈んでいるので

月が輝いて綺麗に見えます。

だから、美月さんは夜の満月なんです」

「ありがとう、春馬さん、嬉しい言葉だわ」

春馬は顔を赤くした。

(美月さんって優しいな。

綺麗で優しい人だ。

美月さんと同じ店ではたらけるなんて。

僕はそれだけで頑張れる)


先輩ホストが来た。

「おい!春馬!遊んでないで働け!

3番席に氷を持って行け!」

「すみません!」




綾美が寧々を連れてホールに

やって来た。

「あのう?綾美さん?

この衣装かなり露出していますが?」

「それがホステスの衣装よ。

露出する事で男が寄って来るのよ」

「私、ホステスなんてやった事ないです」

「簡単だよ、客に酒を注いで

笑顔を作っておけばいいんだよ。

あとは客がお金を落としてくれるよ。

あと、サービスとして胸チラ足チラ

すればいいんだよ」

「なんですか?それ?」

「もう!そんな事も知らないの!?

全く!美月といい!ガキはこれだから

困るんだよ!」





寧々も、初日ですぐに接客をさせられた。

「ねえ?君名前はなんて言うの?」

「寧々です・・・」

「寧々ちゃんか、可愛い名前だね。

まるでお人形みたいな顔しているね」

「はい・・・」

寧々は身体を震わせていた。

「大丈夫だよ、寧々ちゃん、怖がらなくていいよ。

酷いことしないからね」

「はい・・・」



その時、事務所では高倉が

PCを開いて動画を見ていた。

(105号室のホステスが

裸で寝ているな。

大胆な奴だ。

すべて動画は撮影されている。

これを、コウモリネットで

売り捌けば金儲けができる・・・)



高倉は、自分で作ったコウモリネットを

開いて動画をアップした。







その頃、戸塚団地に住む男性住人が

高倉のコウモリネットを開いていた。

(おお!凄いな!女の子の全裸の動画だ!

綺麗な身体しているな!

よし!この動画を買おう!

あと、おお!この子の動画もいいな。

ちょうどシャワーを浴びているな。

綺麗な身体しているな。


ん?この子”ミヅキ”って言うのか?

可愛い名前だな・・・。

ん?この子は”ネネ”って言うのか?

まさに女神様だな。

よし、この動画も購入しよう!)


「ちょっと!あんた!いつまで起きているのよ!」

「なんだよ貴子!驚かせるなよ!

それに勝手に部屋のドアを開けるなよ!」

「明日仕事早いでしょ!?早く眠りなさいよ!」

「わかったよ、出ていってくれ!」

「あんた、エッチなサイト見てないでしょうね!?」

「見てないよ!」

「全く!いい年して女子高生のスカートを

盗撮なんかして!恥ずかしいと思わないの!?

おかげで示談金まで払ったのよ!」

「それは悪かったよ!」

「全く!」

妻は部屋から出た。

(うるさい奴だな!

だいたい最近の女子高生の

スカート短いのが問題

なんだよ。

素足や太もも見せやがって。

これじゃ盗撮して下さいと

言っている様なものじゃないか。

盗撮されただけでギャアギャア

騒ぐのがおかしいんだよ!)






スナック・ジュリアでは。


「千尋さん、ちょっとお手洗いに

行って来ます」

「私もお供しましょうか?」

「アハハハ、大丈夫ですよ。

すぐに戻って来ますから」


浩太郎は席を立ち

トイレに向かった。



トイレで。

浩太郎は、洗面台の鏡を見ていた。

(千尋さん、見れば見る程

魅力的だな。

ホステス嬢とはそんなものか。

でも、一緒に居れば居る程

見とれてしまう)

浩太郎は、自分の顔を叩いた。

(五十嵐浩太郎!しっかりしろ!

お前は将来政治家になるんだぞ!

この国を治める政治家に

なるんだ!

ホステス嬢に惚れている場合か!

それに、僕には婚約者がいるんだ!

瀬川友梨香さん・・・)


浩太郎はトイレから出て来た。

突然、浩太郎の前に

ホステスが通った。


「キャ!」

浩太郎はホステスとぶつかり、

ホステスは転んだ。


「あ!すまない!君大丈夫か!?」

浩太郎はホステスの手を掴まえた。

「はい、大丈夫です、

すみませんでした・・・」

「怪我はないか?」

「大丈夫です・・・」


「あ!君はあの時の!」

「え?」


(このホステスだ、ずっとこの子の事が

頭から離れなかった・・・)


(このお客様、千尋さんと腕を

組んでいた紳士風の人・・・)


浩太郎と美月は見つめ合った。


「君、名前はなんて言うんだ?」

「美月です・・・」

「美月・・・」

(綺麗な目をしているなぁ。

とても透き通っている・・・)

「お客様・・・」

「僕は浩太郎と言うんだ。

五十嵐浩太郎だ」

「浩太郎様・・・」

「やっと君の名前がわかったよ。

ずっと気にしていたから」

「え?」


その時、浩太郎と美月のところに

千尋がやって来た。

「浩太郎様、どうしたんですか?

なかなか戻って来ないから

帰ったと心配していました」

「ああ・・・」

「もしかしてこの子が

浩太郎様に失礼な事を?」

「いや、そうじゃない。

僕が悪いんだ。

ごめんね、美月」

「いえ、そんな・・・。

失礼します」


「美月?」


美月は去った、

(あの子の目、綺麗だけど

とても悲しそうな目しているな。

これまで散々苦労してきたようだ・・・)


「さあ浩太郎様、お席に戻りましょ。

今夜は千尋が存分にお相手しますよ」


「すまない、千尋さん、今日は帰ります」

「え?どうしてですか?」

「急用を思い出しました。

また明日来ますので、それじゃお休み」

「浩太郎様・・・」

浩太郎は店から出た。


(浩太郎、美月の事が気になっている?

どういう事?何故美月の事を

気にする訳?

私の方がずっと綺麗なのに!)


千尋は美月を睨みつけた。

(ガキの分際で!地味なくせに!

浩太郎は私の獲物よ!

絶対に誰にも渡さないわ!)



(浩太郎様・・・?

五十嵐浩太郎様・・・?

優しそうな眼をしていたわ。

まるで死んだパパの様な

優しい目をしていた・・・)

 

 

 

 

 

 

continues・・・

 

 

 

 

悲しみは雪に眠るalan(小説 ending)

 

 

 

 

 

 

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●月夜のfantasy的な小説●

 

 

 

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