小4娘の『2歳からのホームモンテッソーリ♡ときどき英語』。
よろしければ自己紹介もご覧ください。
最近、小学校では角の大きさについて学んでいる娘。ホームモンテッソーリで学ぶ図形とは、また違ったアプローチでとても新鮮なようです。
幼児期から幾何学(図形と空間)に触れる機会の多いモンテッソーリ教育。
日本で育った母にとっては、この「幾何学」という言葉すら目をつぶりたくなるようなイメージ(笑)。
しかし、モンテッソーリ女史の説いた「幾何学」とは日常に即したものでした。
公園で見つけた長い枝。
枝先が「点」だとしたら、長く伸びた部分は「線」。
落ちていた松ぼっくりの形は、「楕円体」などなど。
日常には沢山の「幾何学」が溢れています。
そんな日常以外にも、モンテッソーリ教育ではおしごとを通じた「幾何学」の時間がたっぷりと存在します。娘が3歳で初めて出会ったメタルインセッツ。「書き方の準備のための作図」と言われるおしごとですが、鉄製のはめこみ図形を通じて、芸術的感覚を洗練させ、正しい姿勢で書くことを学びます。
4歳になりたての頃、初めて出会った幾何タンス。メタルインセッツですでに親しみのある図形のふちをなぞりながら、平面幾何学を感覚で捉えていった時間。この数か月後に出会う幾何学立体への導入ともなりました。
筋肉感覚を刺激しながら、名称も一つずつ確認。
日常の環境の中にある幾何学立体を探したり、自分で描いたり、作ったり。
そんな感覚的な活動が中心だった幼児期ですが、モンテッソーリの小学部ではこれらの幾何学とまた別の出会い方を経験することとなります。
感覚的な吸収を繰り返してきた幼児期とは異なり、目の前の環境を想像力や抽象力によって探求していく学童期。図形の名称という事実だけではなく、「なぜ」「どのように」の部分が非常に大切になってきます。図形や空間の関連性についても自ら探っていくそんな時期です。
“Geometry”の“geo-”とはギリシャ語で「地球」。“-metry”とは「測ること」。
まさに、コスミック教育から派生した幾何学を、モンテッソーリ小学校の子ども達は想像するところから始まります。
起源は古代エジプト。
ナイル河の氾濫を予測、そして制御することから始まった幾何学のストーリ。
こんなストーリーから出発するおしごとに小学生の子ども達は興味津々。
この導入部分だけで、リサーチトピックになりそうです。
幼児期には名称を与えるだけにとどまっていた提示も、線や角度、図形の特徴など一つ一つ見ていきます。
我が家は、両言語でおしごとを行っているため、最近新たなリファレンスを購入しました。完全翻訳のため、もう図形の名称にお手上げの母には、なくてはならない存在(笑)。
自分の学生時代は、抽象的な概念が与えられ、その定理を証明することでしかなかった幾何学の世界。感覚の基礎から出発し、手を使い心を合わせるこの作業こそが、モンテッソーリの幾何学の世界なのだと改めて感じます。
奥が深いモンテッソーリ教育と幾何学。
まだまだ旅の本番はこれからです。
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