まるで宝石を眺めるかのように、手の上に乗せてじっと眺めているのは分数のおしごとのメタルインセッツ。美しい教具であるが故に、溜まった埃も目立ちやすいもの。それを一つ一つ拭いていくこの時間も、彼女にとっては立派なおしごと時間です。
一斉休校が始まり半月以上経った今、家にいる時間が多いため、新型コロナウィルスについて見聞きする時間も増えつつあります。今年10歳を迎える彼女にとっては、このウィルスの脅威は大人が感じているレベルとそれほど大差ない年齢に達してきているのかもしれません。けれども、もし彼女がまだ何も理解できない年齢だとしたら、きっとそれはそれは恐怖で仕方がない状況だったでしょう。
こんな時、子どもに何を伝えるか。
その答えが、NAMCのBlogにありました。
It is important to tell the truth. Children deserve honesty and respect.
真実を伝えることが大切です。子ども達は、正直さと尊敬に値するのです。
これは決して数値と検疫の話で子ども達を怖がらせるということではなく、私たちはすべての人の安全を守るために全力を尽くしている地域支援者 (医師、看護師、科学者)がいるということを伝えるべきだといいます。
徹底した手洗い、使用したティッシュの捨て方、咳エチケットなど、まずは身の回りでできることについて話し合う。そして、大人たちは子どもがいる時間、メディアから絶え間ない情報が流れてくることを遮断する。事実と虚偽、そして誇大広告を区別できない子どもたちのために、いつも以上の配慮が必要なのでしょう。
この記事では「エンパシー」の重要性についても触れられていました。
こんな時期だからこそ、相手を思いやり共感する練習を。力を合わせることが大切だと説かれています。
今回に限らず、教師養成講座でいつも言われていたことの一つに「子どもが質問できる安全な場所作り」というものがあります。どんな小さなことでも、いつでも子どもが聞ける環境作り。分からないことは、「分からない」と伝えることが大切だといいます。我が家の場合、テレワーク中の今、なかなか娘の言葉に耳を傾けることができない時も存在し、ついつい「後でね」といったまま、結局そのままになってしまうということは多いもの。こんな部分についても、母の努力が必要だと痛感しています。
毎晩、母がPCの前から離れる時間を待って、おしごとに取り掛かる娘。
彼女にとっては、案外こんな時間が安らぎの時間となっているのかもしれません。
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