勤務先の大学では1日に何度も「アカデミック(学問)」という言葉が飛び交います。モンテッソーリ教育の先につながっているのは学問なのか。ふと、考えることがあります。確かに娘は、モンテッソーリ教育と出会い、文字が書けるようになり、計算も出来るようになりつつあります。世界の国々についても知るようにもなりました。もしモンテッソーリ教育を知らなければ、きっと彼女はこれほどのことを小学校入学前に知ることもなかったのかもしれません。
学問とは学び習うこと。モンテッソーリ教育では、大人は「ガイド」。教える存在ではありません。子どもたちが自ら学び探求できるための鍵を渡すのが大人の役目です。そういった意味では、どこかモンテッソーリ教育には「学問」という言葉は上手くフィットしない気がします。
そして知性という言葉。辞書を引いてみると、「物事を知り、考え、判断する能力」とあります。
「私の教育は知性の教育です。」
と言うモンテッソーリの言葉の通り、子どもたちがおしごとと呼ばれる多くの作業を通じてつながる先は「知性」なのでしょう。この知性を今後どのように高めていくか。
そのベストな方法は、「想像する力を高めていくこと」だと女史は言います。
モンテッソーリ教師養成講座においても何度も登場する"imagination"という言葉。母にはどこか現実世界とかけ離れたものを彷彿させ、何度聞いてもピンと来る言葉ではありませんでした。きっとそれは、「想像」というよりも「空想」を思い描いていたからかもしれません。
モンテッソーリ教育における想像とは事実に基づくもの。物事を正確に知覚する力が育ってこそ、真の想像力へとつながるのでしょう。3歳の頃、図鑑で見た宇宙に大きく惹きつけられた娘。けれども、それは見た目の美しさから。6歳となった今、やはり宇宙に惹きつけられています。でも、もう見た目だけではないようです。太陽の表面温度は6,000度であるという事実や、木星の主成分はガスであるという事実など。この様々な不思議に大きく引き込まれているようです。6000という数字やガスという成分を知りえなかった3歳の頃には、感じなかった宇宙の魅力を新たに発見していく毎日。
想像力が刺激されていく時間です。
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