やってみたかったのは、お米のあけ移し。
普段食べているお米を右から左にあけ移し、左から右にあけ移し・・・。
そこに音までついて、それはそれは楽しい作業!!
目をキラキラと光らせながら、喰らいつく当時2歳だった娘を見ながら・・・。
「これがモンテッソーリの書籍に書いてあった集中現象なのね!」
と、一人ガッツポーズの母(笑)。
でも、いざやってみると、トレーどころか床にまでお米が散在。
母が提示した通り、上手く注げないことにイライラしている娘。
そしてお米を拾おうとしても、これまた2歳児には上手く収集が出来ず、さらにイライラ。
今思うと、この時の失敗の要因は、もう書ききれないほど(笑)。
Best5だけでは収まりきれないのですが、敢えてあげてみると・・・。
①大人用のカップだったため、2歳児には上手に持てない大きさだった。
②提示するを際、上手く一つ一つの手順を分析できておらず、2歳児には理解が出来なかった。
③提示そのもののペースが速すぎた。
④娘には、まだお米のような粒子の細かいもののおしごとは早すぎた。 ⑤あけ移しよりも、当時の娘が興味を示したものは、お米を触る感触だった。
などなど。
■「家にあるもの」だけではNGの場合も
■「家にあるもの」だけではNGの場合も
思い立ったらすぐに試してみたくなった母。家にあったカップを食器棚から取り出し、とりあえず提示。でも、2歳児の手には大きさもあっておらず、重さも重すぎました。100均でも買い揃えることは可能ですが、子どもに100%ピッタリあったものということであれば、多少お値段は張りますが、「こどもの道具や」 さんがおススメです。
■必要なのは分析行動とスピード調整
■必要なのは分析行動とスピード調整
『手元は通常の8倍の遅さ』が原則の提示ですが、自分では意識しているつもりでも、ついつい早くなってしまうということがよくあります。このあけ移しの提示でも、カップに指をかけ、提示が終わるまで10以上の分析行動があるといわれているあけ移しの提示。大人は当たり前にあけ移す作業をしてしまいますが、まずはしっかりと指をかけるところを見せ、子どもが理解したら、カップを持ち上げといったように、一つ一つの動作をゆっくりしっかりと見せることが大事だったのだと痛感しています。
■系統性が大事なモンテッソーリ教育
そして何よりも、まだ粒子の細かいお米を扱うことは時期尚早だった娘。本来であれば、クルミのような粒子の粗いものからスタートするところを、ステップを飛ばしてしまっただけに、子どもが上手くできず、イライラだけが残るような提示となってしまいました。モンテッソーリ教育において、とにかく大事なのが系統性。一つマスターしたら、次へと進むべきところが、出発点を完全に誤った母(笑)。ついつい、目先の面白さだけに惹かれ、娘の現在のスキルとおしごとの難易度をマッチさせずに準備したところ、散々な結果に終わるということがよくありました。おしごととは、難易度がかけ離れたものをチャレンジさせるものでなく、そろそろ手が届きそうなレベルのものを用意して自信や満足感に繋げるもの。たとえ、この時あけ移しに失敗しても、同時に「掃く」おしごと も準備できていれば、もう少し結果は違ったかもしれません。
■本当にそのおしごと、子どもがやりたがっている!?
お米のあけ移しをしながら、実は娘がやりたかったのはお米を触ることだったとだいぶ月日が経ってから気付いた母。「今日はあけ移し」と自分が決めてしまい、なかなか柔軟に考えることが出来なかった当時ですが、お米を使ったアクティビティー はたくさん。もっと色々と彼女がやりたかったことを模索してあげれば良かったと、後悔が残ります。
久しぶりに回想シリーズを綴ってみました。2歳のお子さんを持つママさん方からいただくメッセージの中でよく出てくるあけ移しのおしごと。きっと、皆さんが悩まれている以上に、悩んだ経験を持つ人がここにひとりいます(笑)。
ご参考になることがあれば嬉しいです♡