前回の回想記録から少し時間が空いてしまいましたが、今日は当時の母を悩ませていたこのトピックについて少し綴ってみたいと思います。
ホームモンテッソーリを始めることを決心し(★ )、あれこれとどのおしごとからスタートするか頭を悩ませ(★ )、教具棚におしごとを並べてみます(★ )。
■我が子は逸脱しているの!?
さぁ、これで準備は整った!と思って、スタートするものの、持ってきたのは教具棚のおしごとではなく、おもちゃ箱のおもちゃ(笑)。えっ!?と目の前の我が子に裏切られた瞬間が訪れます。モンテッソーリの著書には、「子どもはおもちゃよりもおしごとを選択する」と書いてあるのに、全然そんな素振りは見せない我が子。果たして彼女は逸脱しているのか。色々と頭を悩ませたものでした。
けれども、今振り返ると、この時の我が家は、彼女にとって魅力的なおしごとが教具棚にはセットされていなかったのだと思います。当時入手できる材料で作った手作り教具。娘の敏感期よりも、親に出来そうなものを本や海外ブログを参考に作ってみただけ。こっちの意気込みを当時の娘は知る由もなく、ひたすら無視し続けてくれた時間でした(笑)。
■必ず誰もが通る道
こんな経験はモンテッソーリアンの先生方にも必ずあるといいます。整えられた環境、プロのモンテッソーリ教師。これほど完璧と思える状況が備わっているにも関わらず、棚に配列された教具には目もくれず、ひたすら走り回る子どもたち。最初から落ち着いておしごとが出来る子もいれば、そうでない子もいるでしょう。子どもの性格や今まで育ってきた環境が違うのだから、皆違うのは当たり前。決してプラスマイナスで判断するのではなく、もし走り回る子がいたら、その子の持っているエネルギーをどう導いていくか。そんなことが、教師の仕事だといいます。そしてその子が好きなことを1つ見つけてあげると、そこから驚くほど、次の扉、そしてその次の扉へと繋がっていくようです。
当時プリキュアに大はまりだった娘をどうおしごとに導くか。これを可能にしたのは、やはり「観察」でした。彼女は何に惹かれ何に心ときめかせているのか。そして見つかった答えは「お花」。外出する度に、咲いている花の前で足を止め、触ったり匂いをかいだりしている様子を見て、お花の名称、お花のお絵描き、お花の縫い刺し、草花の首飾り、お花の水替えなどなど。好きなものを1つ見つけると、そこからスムーズに環境と関わっていける感覚を覚え始めました。
■頭と手と心が同時に動くとき
あれから3年。プリキュアは卒業しても、お花を卒業することはありません(笑)。もちろんお遊びも大好きな娘ですが、おしごと時間に「お花」がテーマとなっていると、声をあげて喜びます(*^^*)ただ、おしごとに慣れてくると、もうお花に頼らなくても良くなったのも事実です。頭と手と心が3つ揃って上手く作動すると、魂までもが喜んでいる印象を受けます。まさにこれが、マリア・モンテッソーリ女史が伝えた正常化へのプロセスなのかもしれません。
好きなものにとことん向き合わせてあげる環境作り。美しい教具棚よりも、その子にとって魅力的なおしごとに出会わせてあげる♡そんなことを心がけながら、今日も観察を繰り返しながらおしごとのラインナップを考える母です^^;
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