緻密な計算と言えば、この錘形棒にも隠されています。
「ここに、10はないんだね。」
娘から指摘のあったこの教具。
母も、最初見たとき、不思議でした。
前出の算数棒では1~10までの三者関係の一致(数量、数詞、数字)が行なわれているのに、なぜ錘形棒には「10」がないのだろうと。子どもはすでに10も知っているはずなのに・・・。
秘密は、この教具の目的「0を伝える」というところに隠されていたようです。
もし、この木枠の左側に「0」と右側に「10」が同時に存在していたら・・・。左の「0」には、錘形棒が何も入っていなくて、右の「10」にはたくさんの棒が入っている。
大人にとっては「0」は「無」、そして「10」の「0」は1の位や10の位を表す空位の「0」だと簡単に分かっても、子どもには理解が難しいのだと言います。だからこそ、混乱を避けるために今回はこの教具を使って「0」は何もないということに留めておいて、敢えて「10」は別の機会に学習する。
こんなモンテッソーリの鋭い観察と子どもを思う優しい気持ちが教具の背景には隠されていたのだと知ったとき、感動の嵐に包まれました(笑)。
10までの三者関係の一致、ゼロの意味、奇数と偶数など、数量概念の基礎固めをゆっくりと時間をかけ経験してきた娘。これから数の合成と分解を経て、ついに十進法へと入っていきます。
・・・といっても、出発点はいつも子ども。まずは、娘の興味をしっかりと見極めた上で、我が家のペースで進めていければOK。このプレッシャーがゼロな部分が、モンテッソーリ教育の醍醐味だと感じている母です^^
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