先週(4/22~4/26)の米国株式市場は、景気減速とインフレが同時に起こるスタグフレーション懸念まで浮上し、金利は上昇しましたが、本格化してきている業績発表が追い風で、4月に入ってからの連敗を食い止めました。

 

米国の金利が上昇し、日本の政策決定会合はスタンス変更無しでしたので、34年ぶりの円安水準になりました。

 

より詳しい解説は以下へどうぞ。

 

 

 

  概況

 

4/26 QTD YTD WTD MTD
NYダウ -3.94% 1.46% 0.67% -3.94%
S&P500 -2.94% 6.92% 2.67% -2.94%
NASDAQ -2.76% 5.60% 4.23% -2.76%
R.2000 -5.77% -1.24% 2.79% -5.77%
NASDAQ100 -2.94% 5.30% 3.99% -2.94%

 

  4/26 4/19
10年債金利 4.66 4.62
2年債金利 4.99 4.99
原油(WTI) 83.85 83.14
金(NY Spot) 2,337.96 2,391.93
為替(US$/JPY) 158.33 154.64

 

週ベースでは、S&P500もNASDAQも連敗が続いているので、センチメント的にはあまり良くない状況でスタートした週でした。

 

 
 
木曜日に発表された第1四半期のGDPが、景気は減速している中で、インフレが鎮静化していないことを示していました。そして、同日に発表された失業保険申請件数は減少していました。
 
 
そのため、景気が悪化する一方で、インフレは沈静化が遅れ、更に雇用市場が強い(インフレ鎮静化を更に遅らせる可能性)ということで、年内の利下げが無いという可能性まで織り込み始める状況になりました。
 
 
追い打ちをかけるように、金曜日に発表されたPCE価格指数(FRBが最も気にしているインフレ指標)は、予想より強かったものの、前日に既に同様の景気指標でショックを受けていたこともあり、直前に大きく高まった懸念ほどではなかったと安堵感が出たようです。
 
そうした環境の中ではありましたが、発表された業績およびガイダンスが比較的良かったことが助けとなり、グロースセクターを中心に指数は上昇しました。
 
 
まだ50日移動平均を回復していないので、上昇トレンドに戻ったと安心するには早いかと思います。
 

 

  セクターの状況

 

S&P500 Sector WTD MTD QTD YTD
Technology 5.11% -3.71% -3.71% 8.01%
Consumer Discretionary 3.50% -3.70% -3.70% 0.23%
Communication Services 2.72% 1.34% 1.34% 16.53%
Industrial 1.82% -2.68% -2.68% 7.39%
Real Estate(REIT) 1.60% -7.89% -7.89% -10.21%
Consumer Staples 1.54% -0.95% -0.95% 5.97%
Utilities 1.18% 0.78% 0.78% 4.31%
Financial 1.05% -3.20% -3.20% 8.08%
Healthcare 0.75% -5.40% -5.40% 2.58%
Energy 0.74% 1.40% 1.40% 13.99%
Materials 0.65% -3.67% -3.67% 4.05%
         
PHLX Semiconductor 10.36% -3.10% -3.10% 13.84%
 
上位セクターを、グロース系セクターが占めており、市場の反転にはこれまでの市場の牽引役であったグロース系セクターが引き続き牽引セクターであることを示しました。
 

  個別銘柄の状況

 

Magnificent 7 WTD MTD QTD YTD
MetaPlatforms -7.85% -8.71% -8.71% 25.24%
Amazon.com 2.86% -0.42% -0.42% 18.22%
Alphabet 11.59% 13.93% 13.93% 23.09%
Microsoft 1.80% -3.42% -3.42% 8.05%
Apple 2.61% -1.27% -1.27% -12.07%
Nvidia 15.14% -2.90% -2.90% 77.16%
Tesla 14.44% -4.27% -4.27% -32.27%
その他の個人的注目株        
Netflix 1.12% -7.59% -7.59% 15.27%
Advanced Micro Devices 7.34% -12.79% -12.79% 6.78%
Vertex Pharmaceuticals 0.81% -4.91% -4.91% -2.31%
Johnson & Johnson -1.20% -7.62% -7.62% -6.76%
United Healthcare -1.15% 0.13% 0.13% -5.91%
Zoom 4.29% -5.16% -5.16% -13.78%
Salesforce.com 1.45% -8.93% -8.93% 4.24%
Catapillar -3.18% -6.29% -6.29% 16.14%
Hyattt Hotels Corp 3.38% -5.20% -5.20% 16.03%
Marriott International 2.05% -4.55% -4.55% 6.80%
American Airlines Group -1.63% -9.58% -9.58% 1.02%
United Airlines 2.84% 10.36% 10.36% 28.07%
Deere &Co -1.75% -4.24% -4.24% -1.64%
Chevron Corp 3.68% 5.17% 5.17% 11.22%
J.P.Morgan 4.14% -3.40% -3.40% 13.75%

 

緑でハイライトしたアルファベット(GOOGL)は好業績とアップビートなガイダンスで、All Time Highと引け値ベースの最高値を更新しました。

 

 

ガイダンスの中で、今後の設備投資計画が半導体の需要をより強く感じさせるものであったことで、エヌビディア(NVDA)を始め、半導体セクターが復活しました。

 

 
テスラ(TSLA)は、業績は予想通り不満の多いものでしたが、無人タクシービジネスについての発表を8月8日にするということと、廉価版EVの発売を前倒しするというアナウンスが投資家には好意的に受け取られ、52週の安値を更新した後、大きく回復してきています。
 
 
これらの施策が、EV販売成長の回復と収益性の維持につながるかが今後の焦点になるかと思われます。
 
まだ安心して買い進める状況ではないかと思っています。
とはいえ、積立投資は市場の動きに関係なく淡々と続けること。
 
 
GW中に、米国ではFOMCがありますし、雇用統計の発表もあります。業績発表も続きます。イベントの多い週になります。
 
 
GW明けには、方向性がある程度定まっていることを期待しています。
 
 

 

 

 

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