先週(4/8~4/12)のNY株式市場は、インフレ鎮静化が想定以上に遅れていることと、中東情勢の緊迫化によって、横ばい状態から、下落への危険信号が出ている状況に変わってきました。

 

 

当面、警戒した方が良いと思っています。

 

  概観


4/12
QTD YTD WTD MTD
NYダウ -4.58% 0.78% -2.37% -4.58%
S&P500 -2.49% 7.41% -1.56% -2.49%
NASDAQ -1.25% 7.10% -0.45% -1.25%
R.2000 -5.71% -1.18% -2.92% -5.71%
NASDAQ100 -1.38% 7.00% -0.58% -1.38%
 
  4/12 4/5
10年債金利 4.52 4.40
2年債金利 4.90 4.75
原油(WTI) 85.66 86.91
金(NY Spot) 2,344.57 2,329.75
為替(US$/JPY) 153.23 151.62
水曜日にCPIが強めで発表されたこともあり、前週のFRB高官のコメントなども相まって、6月に利下げがスタートし、年内3回の利下げを期待するのが市場の大半でしたが、これが大きく後退しています。
 
 
年内2回、最悪年内は利下げがないかも、という予想まで出始めてきています。
 
 
当面は、このインフレの状況とそれに伴う金融政策の変化を巡る思惑の調整で売り圧力が強い状況が続きそうです。
 
 
そのため、金利は上昇傾向が続いています。10年金利は木曜日に4.59%まで上昇しています。
 
 
その結果、為替は更にドル高が進んでいます(欧州通貨に対してもドル高が進行)。
 
 
日銀がマイナス金利政策を解除し、日本の金利も徐々に上昇しつつあるものの、金融緩和的姿勢を維持すると明言していることもあり、ドル・円の為替は、アメリカの金利の状況で動きやすい環境になっています。
 
 
ドル売り介入を予想する向きも多いようですが、ドル高になる理由があり、その速度もあまり急激ではないので、日銀がFRBの同意を得てドル売り介入に入ることは考えづらいかなと思っています。しばらく円安が続く可能性があります。
 
加えて、4月1日に大使館をイスラエルによって攻撃され被害の出たイランが反撃を行う可能性が高まっている、というニュースによって、リスクオフ的な売りが出てきたように見えます。
 
 
第1四半期に好調だったので、リバランスや利食い売りが出やすい環境の中で、利下げ観測の後退、地政学的リスク(中東情勢緊迫化)の高まりなどで、売りが出やすい状況になっています。
 
上昇日は出来高が減り、下落日には出来高が増えるという、機関投資家が売りに回っていると思われる現象も出ています。
 
 

  セクターの状況

 

S&P500 Sector WTD MTD QTD YTD
Technology -0.22% -1.22% -1.22% 10.80%
Communication Services -0.50% 1.95% 1.95% 17.23%
Consumer Discretionary -0.68% -2.55% -2.55% 1.43%
Consumer Staples -1.20% -3.84% -3.84% 2.88%
Utilities -1.49% -2.22% -2.22% 1.20%
Energy -1.93% 1.90% 1.90% 14.55%
Industrial -2.22% -2.46% -2.46% 7.64%
Real Estate(REIT) -3.06% -5.92% -5.92% -8.29%
Materials -3.10% -3.24% -3.24% 4.52%
Healthcare -3.12% -6.10% -6.10% 1.82%
Financial -3.60% -4.97% -4.97% 6.11%
         
PHLX Semiconductor -1.54% -3.27% -3.27% 13.64%

 

市場が悪い中でグロース系が相対的に強く、金利敏感系が弱いという状況になっています。

 

 

中東情勢の緊迫化は原油先物を支える要因となっていますが、既にかなり上昇していることもあり、原油が高い状況を継続させる要因にはなっていますが、エネルギーセクターを更に押し上げる力にはなっていません。

 

  個別銘柄の状況

 

Magnificent 7 WTD MTD QTD YTD
MetaPlatforms -2.93% 5.42% 5.42% 44.62%
Amazon.com 0.57% 3.19% 3.19% 22.50%
Alphabet 3.43% 4.51% 4.51% 12.91%
Microsoft -0.85% 0.28% 0.28% 12.20%
Apple 4.11% 2.96% 2.96% -8.30%
Nvidia 0.20% -2.40% -2.40% 78.07%
Tesla 3.73% -2.70% -2.70% -31.16%
その他の個人的注目株        
Netflix -2.10% 2.55% 2.55% 27.92%
Advanced Micro Devices -4.19% -9.54% -9.54% 10.77%
Vertex Pharmaceuticals -2.49% -5.13% -5.13% -2.54%
Johnson & Johnson -3.20% -6.75% -6.75% -5.88%
United Healthcare -3.63% -11.22% -11.22% -16.58%
Zoom -2.08% -5.72% -5.72% -14.30%
Salesforce.com -2.51% -2.28% -2.28% 11.85%
Catapillar -3.60% -0.22% -0.22% 23.66%
Hyattt Hotels Corp -2.81% -4.30% -4.30% 17.13%
Marriott International -1.13% -0.50% -0.50% 11.33%
American Airlines Group -4.43% -14.33% -14.33% -4.29%
United Airlines -3.22% -12.70% -12.70% 1.31%
Deere &Co -3.70% -3.28% -3.28% -0.65%
Chevron Corp -1.63% 0.77% 0.77% 6.57%
J.P.Morgan -7.42% -8.74% -8.74% 7.46%

 

グリーンでハイライトしたアマゾン(AMZN)、アルファベット(GOOGL)、マリオット(MAR)はAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新しています。

 

 

ブルーでハイライトしたキャタピラー(CAT)はAll Time Highを更新しましたが、引け値ベースの最高値は更新出来ていません。

 

 

木曜日に、PPIが心配したほどではなかったので、テクノロジーなどのグロース系を中心に大きく上昇し、NASDAQは最高値を更新しました。

 

 

それを見て、横ばいから上昇トレンドに戻るかなと期待しましたが、金曜日の中東情勢緊迫化のニュースで状況は一変し、むしろ調整局面入りを警戒しなければならない状況下と思っています。

 

 

中東戦争に発展しないことを祈るばかりです。

 

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