1年前にDIYした足先電熱インソール(記事は以下)は冬のツーリングに欠かせないものになっていました。

 

ワークマンの防寒防水サファリブーツに限界を感じたので、今年も電熱インソールを使おうと通電させたところ、片方がすぐ壊れ、翌日にはもう片方も壊れてしまいました。折れ曲がっていたところが劣化したようでそこにわずかなクラックが入り、それによって電熱線が細くなり通電で焼き切れてしまったようです。

 

やっぱりこれは部材の問題かと、今度はシリコン被膜の電熱線を使って作ることにしました。

 

購入したのはこれです。今まで使っていたものは壊れて測定できないのでグローブの方を測定したところ15Ωでしたので1.5mで15Ωになるように、10Ω/m、太さ2mmのものを10m購入してみました。aliexpressで750円でした。送料無料。10日ほどで届きました。

#aliexpressに15日デリバリーというマークがついている商品がありますが、それらは早く届くようです。

 

Power=V*V/Rなので12V*12V/15=9.6W。つまり12V電源で15Ωだと約10Wのヒーターが作れます。

 

即暖かくなるカーボンファイバーの電熱線が欲しかったのですが径が4mmと太いものしかなかったので諦めました。

 

 

  試作1

試作としてこれまで使っていたルームシューズに簡単にまいてみました。

1.5mだと余るので裏にも巻いてみました。

 

この状態で12Vをかけテストします。まあまあの暖かさで予想通りのものになりました。

 

でもよく考えるとやっかり足の裏にケーブルがあると、歩いただけで切れる恐れがありますので、この配線はやめることにしました。

 

  試作2

次に足の甲側と外周に配線してみました。

固定はグルーを使っています。シリコン被膜とグルーは相性が悪く接着力が弱いです。そこでケーブルをぐるっと半周回るようにグルーをつけています。

 

やっぱり1.5mだと長かったなあ。15~20Ω/mぐらいのケーブルの方が使い勝手がいいですね。20Ω/mの電熱線で10Wを作りたければ75cmでいいわけですから。

 

さて、この状態のまま家の中で履いて通電してみました。しかしあまり暖かく感じませんでした。外に熱が逃げているのでしょう。

 

そこで前と同じようにアルミで外に逃げる熱を反射させることにしました。

厚手のアルミホイルが売っていなかったので(厚さ12ミクロンのものはあった)、アルミテープを使うことにしました。こちらの方が貼り付けられるので製作が楽です。

 

また電熱線と配線の接合部は引っ張られて断線の恐れがあるのでグルーで線が動かないように回りまでかなり強化してみました。またシフトがあたる部分も強化しました。

 

最終的にこんな感じになりました。

 

これをブーツの中に仕込みす。

 

前回のバージョンより電熱線の厚みがあるので少し甲がきついですが、

もともと少し大きな靴だったので問題はありません。普通に歩けます。

 

心配なのはシフト操作による断線、引っ張られることによる断線です。耐えてくれればいいのですが。

 

次回はこれを履いて実際にテストしてみることにします。

 

#2022.12.24追記

相模川大橋の道路温度表示が9度の中、これを履いて走ってみました。

寒くはないのですが暖かく感じない。うーん。ついているのか?

帰ってからチェックしてみたところ、やっぱりついていました。

組み込むとだいぶ発熱が弱いような気がします。

 

で、前に利用した電熱材と同じようなもの(少し違います)がようやく届いたので抵抗値を測定してみました。

すると片側6.0~6.5Ω程度でした。これに12Vをかけると裸の状態でも熱いです。

 

前回作成したものはずっとONだと少し熱すぎでしたので、10Ω程度(14W)で製作した方が良さそうです。もっと寒い日に履いてみてダメだと思ったら10Ωに変更(1.5m→1.0m)しようと思います。

 

#2022.12.27追記

ダメだと思ったので改良することにしました。

1.1m(11Ω)にしてみたら裸の状態でも熱すぎて触っていられないので最終的に1.3m(13Ω)にしてみました。だいたい1Wのパワーアップです。

1ワットってどれくらいだったっけ。すっかり忘れています。調べてみたら1秒間で1グラムの水の温度を 0.24度上げるくらいの仕事率を表します。これでどうだろうか。今度また評価して追記します。

 

#2022.12.30追記

今年の最終形です。これでこの一冬利用してみます。断線しなければいいけど。

 

#2023.1.9追記

300kmツーリングでテストしてみたら断線した模様。おそらくチェンジペダルが当たる付近だと思う。また思ったより暖かくなかった。外側のアルミテープは低温やけどするぐらいの温度になっているんだけどなあ。おかしいなあ。

そこでまずチェンジペダル部を避けるように配線し直しました。

 

次に、アルミテープ表面は熱いのだけども、内側は確かにそんなに熱くない。そこで内側上部および側面にもアルミテープを貼り、表側のアルミテープと連結して、熱伝導で内側にも熱が伝わるようにしてみた。

 

下側に貼らなかったのは滑るからです。

家の中でテストしたところ、前よりは暖かく感じるようになりました。

次のツーリングでテストしてみます。

 

#2023.1.15追記

気温0度の中、2時間走行してみました。うーん。この気温だと足先が冷たい。

熱量は足りていると思うのですがこのルームシューズだと熱が伝わってこないからだと思います。スリッパをベースに新たな電熱線内側配線のものを作ってみようと思います。