<変更履歴>

#2022.5.12追記  ダウンロード開始しました。

#2022.5.17追記  3Dプリントデータ(STL形式)を更新しました。

# 2022.6.30追記  試作品配布はラスト1になりました。

          ファームウェア更新(20220628版)

# 2022.11.11追記 ファームウェア更新(20221111版)

          試作品配布は終了し、今後要望があれば作ることにしました。

 

ガソリン価格が上昇してきて、エコランを意識されている方が多いと思います。

タイミングよくバイク用瞬間燃費計を自作していました。

自車に装着し約半年間評価してきました。機能的にはもう十分と思いますので公開することにしました。

 

M5Stack用ソフトウェアを無償で公開しますので自分で部品を調達して作ってみたいDIY派の方はどうぞ(ただし製作に失敗する可能性が高いので、技量のある方のみとします)。

 

なお、本記事の紹介で利用している写真は試作中のものになりますので若干変わっている場合があります。

 

 

  接続可能なバイク

 今のところ、ジクサー150でのみ動作実績があります。

動作保証はしませんが、以下の仕様のバイクでも動くと思います。

 

 ① FI車でインジェクタ信号がGND-12Vの範囲で、GNDで噴射するバイク

 ② 車速パルス信号がGND-12Vの範囲で、かつ車速パルス1パルスあたり15cm以上のもの(他車の実績がないのでジクサー150の条件に合わせています)。
 

 

  動作説明(現時点の仕様)

 説明が面倒なので以下の動画を見てください。瞬間燃費中心の表示に、平均燃費、タンク残量を表示します。

 

 また数字で各種燃費を表示する機能もあります。私はいつもこの画面だけを表示して利用しています。実車での撮影ではうまく映せないのでシミュレータによる動作動画になります。

 

 M5Stack用GPSユニットを装着するとGPSロガー機能を使えるようになります。走行(エンジン始動から停止まで)毎にGPXファイルとして保存し、Googleのマイマップなどに読み込ませて地図上に実際に走行したルートを表示できます。また燃費ログ(給油後燃費、今回燃費)もファイル出力します。またGPS時計、GPS高度も表示します。

 

  装置の構成

 

装置は主に以下の4つの部品から成りたっています。

 ① M5Stack Basic もしくは M5Stack Gray   (市販品)

  これに私が自作したファームウェア(無償公開)を書き込みます。

 ② M5Stack用GPSユニット (市販品)

  GPSロガー機能は不要という場合は必要ありません。

 ③ インタフェース回路

  ここは自作しなければなりません。以下の2つの方法があります。

  (1) 部品を調達して、M5Stack プロトモジュール(市販品)に手配線で製作する

  (2) 4輪用燃費計基板をカットしてその上に自分で調達した部品等を搭載して組み立て、

    そしてM5Stackの下側の基板を改良後、それら2つをケーブル接続して製作する。

 ④ M5Stack用ケース

  インタフェース回路を入れる深さのあるM5Stack用ケースです。市販品はないので、以下のサイトにあるstack047_prtbt2.stlを3D印刷してください。

 

 

 

この①③④を合体させると以下のような装置になります。②のM5Stack用GPSユニットは上側のケーブルに接続して利用します。下側のケーブルはバイク車体と接続します。

 

 

  インタフェース回路製作について

 以下の2つの作り方があります。

 

(1) M5Stack プロトモジュール(市販品)に手配線で作成する

 最終的にこんな感じのものを作ります。部品表と配置・配線図を限定公開します。

 

 

(2) 4輪用燃費計基板を使って製作する

 注意: 4輪用燃費計基板はバイク専用基板ではないのでこれを使って製作したから簡単に製作できるわけではなく、ジャンパー線をたくさんつながないといけないので結構面倒です。私は(1)のM5Stack プロトモジュール(市販品)に手配線で作成する方法をお勧めします。

 

 こちらでは、まずこんな感じのものを作り、

 

そして、M5Stackの下側の基板から電池およびコネクタを全部外す加工をしたのち、インタフェース回路とケーブルで接続します。

 

こちらについても部品表と組立マニュアルを公開します。なおこの4輪用燃費計基板は市販品ではないので、私から購入してください。

 

どちらの作り方でも搭載する部品はほぼ同じで、以下の通りです。

 

  製作の難易度

 M5Stack プロトモジュール(市販品)に手配線で作成する場合も4輪用燃費計基板の基板を使う場合も製作の難易度はかなり高いですがマニュアルどおり正確に作成できれば動くと思います。なお、どちらかというとM5Stack プロトモジュール(市販品)に手配線で作成する方が簡単だと思います。

 

  バイクとの接続について

 

 装置は以下の5つ線でバイクと接続します。M5Stackプロトモジュールで製作する場合、③は接続しません。

 

 ① アクセサリー電源 12V

 ② GND

 ③ 常時電源 12V

 ④ 車速パルス信号線 (ジクサー150(NG4BG)の場合、ECMの茶黄(T17)の線)

 ⑤ インジェクタ信号線 (ジクサー150(NG4BG)の場合、ECMの青(T18)の線)

 

  材料費(目安)

 部品はご自身で調達してください。秋月電子、千石電商あたりで全て調達できると思います。M5Stackはスイッチサイエンスでも売っています。コロナの影響で材料の価格があがっていますが、部品代はトータルで1万円はかからないと思います。4輪用燃費計基板が必要な方は私から購入してください(\600送料込。定形外郵便で発送。支払いはQRコード決済の送金)。

 

<4輪用燃費計基板の写真>

4輪用燃費計基板は受け取り後ご自分でカットする必要があります。カットはニッパでできますが、④のケースに納める必要があるためパターンぎりぎりまでカットしなければなりません。カットに失敗してパターンが切れた場合はジャンパ線をつないで修復していただくことになります。

 

  注意事項

 ・基本的にファームウェアおよび製造情報提供だけです。装置の製作サポートはいたしませんのでご了承ください。

 ・PCを利用して、M5Stackにファームウェアの書き込み操作が必要です。

 ・キーをON後、本装置がready状態になってからエンジンを始動してください。またエンジンを停止する際はかならずキルスイッチで切るようにしてください。そうしなかった場合、燃費表示の誤差が大きくなってきます。またGPX出力データが中途半端になる場合があります(こちらはのちに手で修正すればOKです)。

 ・本装置に防水性はありませんので、雨の日には装置全体にビニール袋をかぶせる等必要です。

 ・装置およびM5Stack用GPSユニットをどのようにバイクにマウントするかはご自身でご検討ください。3Dプリンタをお持ちであれば私が設計したGoPro用マウンタに接続できるベースの3Dプリントデータを提供していますのでご利用ください。

 ・燃費の表示精度はまあまあだと思います。

 ・装置を装着後、満タン給油を2度行いキャリブレーションする必要があります。

 ・本装置の燃料消費量の数字を鵜呑みにしないでください。バイク側の燃料計を見てガソリンが少なくなってきたら給油してください。

 ・制限速度を超える速度、高エンジン回転数でも動きますが検証できていません。そうした利用をした場合、燃費表示の誤差が大きくなるかも知れません。

 ・本装置の取付によりバイク車体側が壊れてしまっても私は責任をとれません。自己責任で取付お願いします。

 ・車種によりエンジンチェックランプ(もしくはそれ相当のランプ)が点灯するかも知れません。その場合は装置の接続を断念してください。

 ・走行中は本装置を注視しないでください。わき見による事故が起きても私は責任を取れません。

 ・画面の文字は小さいです。文字サイズを変更できませんので視力の弱い方には向きません。

 ・利用しているM5Stackは低温に弱いようです。真冬で利用前に装置が冷えきっている場合、通電してもすぐに使えない時があるようです。その場合、利用できるまでに何度か再起動させることが必要となります。

 ・microSDカードによっては相性があり使えないことがあるかもしれません。その場合は別のカードをお試しください。

 ・M5Stackとインタフェース回路は内部コネクタでくっついているだけなので、バイクの振動でここが外れてしまうことがあります。外れないようにテープでの補強することが必要です。

 ・M5Stackによっては初期状態でファームを書き込めないものもあるようです。その場合、書き込めるように設定変更をお願いします。

 ・今回無償で提供しますが、著作物に関する著作権は放棄していません。

 

  ダウンロード

以下のファームウェアをM5Stackにインストールすれば起動するようになります。信号を入れないと燃費情報は更新されませんが画面の切替や設定機能を動かすことはできます。

 

項目 ダウンロード先 備考
製作および操作マニュアル
(M5Stack プロトモジュール(市販品)に手配線で作成する場合) 
  DLサイトへ 一部非公開部分があります
製作および操作マニュアル
(4輪用燃費計基板を使って作成する場合) 
  DLサイトへ  
瞬間燃費計ファームウェア(221111版)    DLサイトへ インストール方法はこの中の「初めにお読みください.txt」をご覧ください。
Goproマウントへの取付ベース
(3Dプリンタ用STLファイル)
  DLサイトへ Goproマウントに本装置を取り付けられる私が設計した取付ベースです。

 

ファームウェア更新履歴

<221111版>
 ・まれに起きる再起動時に対し処理を選べるように変更(通常はretry選択のこと)。
<220628版>
 ・GPS標高の補正処理追加
 ・不要GUIの削除

 

  限定公開を希望する方へ

 上記マニュアルを見て自バイクに自作して装着してみたいという方がいましたらご相談ください。その方々に非表示部分を取ったマニュアルを限定公開します。ご希望の方はメールアドレス(rinba_muteki-nenpi0098あっとまーくyahoo.co.jp)に以下の情報を書いて連絡ください。

 ・Subjectに「限定公開希望」とお書きください。

 ・ニックネーム

 ・装着予定の車種

 ・サービスマニュアル所有の有無

 ・3Dプリントをできるかどうか(外部依頼ででもできれば可)

 ・電子工作の経験の有無

 ・自分の情報発信サイトを紹介してください

 

その後メールでやり取りをして、本当に製作できそうで実際にバイクに搭載してくれる方に限って提供いたします。

 

3Dプリントできない方、以下のような道具を持っていない方は製作は無理と思いますのでメールしないでください。

 

 

  DIYはちょっとという方に朗報

 試作で手作りしたもの(動作確認品)をジクサー150にお乗りの方限定で放出しようと思います(今2セットあります。なくなりました。今後要望があれば作ることにしました)。

以下の写真のような手作りしたものになりますが、これで11,000円 10,000円(送料別、材料費+加工費相当)でお譲りします(申し訳ありません。半導体不足でM5Stackが値上げしているので価格を変更しました。価格が戻ったので元に戻しました)。

本装置はバイクと5本ケーブル(アクセサリー電源、アース、常時電源、車速信号線、燃料噴射信号線)で接続します。

 

写真のもの以外にはバイクと接続できるようにコネクタ付きケーブル(ケーブル長は2m程度)をお付けします。

 

なお以下のものは付属しませんので必要ならご自身で別途ご用意ください。なおこれらは装着しなくてもお譲りするものは普通の瞬間燃費計として動きます。

・M5Stack用GPSユニット

・microSDカード(FAT32でフォーマット)

 

なお本装置を受け取り後、本装置のバイクへの固定についてはご自身で考えていただくことになります。

#3Dプリント失敗したやつで良いなら取付ベースを差し上げます(使えるレベルだと思っています)。これを使うとGoproマウントにそのまま取り付けられます。

またジクサー150へのケーブル接続箇所については指導いたします。

 

<注意事項>

・上記注意事項も該当しますので見てください。

・本装置の内部は本記事での説明したものとは若干異なります。

・本装置は動作確認したものになりますが、バイクへの接続作業や分解・落下等によって故障してしまった場合、相談にはのりますが補償はいたしません。

・3Dプリントの品質の悪さについてはあらかじめご了承ください(私の3Dプリンタではどうしても反りや積層の悪さ等が発生してしまいます)。

 

こちらをご希望の方もメールアドレス(rinba_muteki-nenpi0098あっとまーくyahoo.co.jp)に試作品希望の旨をお伝えください。

 

 

  最後に

 バイク用と書いていますが、実は過去に配布していた4輪車用モンタブロスの燃費計と配線の並びが同じなので、そのリプレースとしても利用できます。過去に配布していた4輪用は1秒おきに燃費計算し表示していましたが、こちらは1/8秒ごとに燃費計算し、1/2秒ごとに表示するようにしています(だからこちらは瞬間燃費計と言っています)。

ただし回路を若干変更していますので、4輪によってはエンジンチェックランプが付いてしまうかも知れません(感覚的に95%ぐらいの4輪車は大丈夫かと思います)。