3,サロン繁栄の四ステップ。

 

まず、ヘアサロン経営の流れが、どのようになっているのかについて確認しましょう。

 最初に、「ここに、こんなサロンが存在していますよ」と気づいて頂くところから始まります。

 そして、お客様に来店して頂いたら、次は、そのお客様に「繰り返し来店していただく」という流れが必要になります。つまり、どのようにして『再来店を促し、固定客化して行くか』ということです。

経営の目的は、『顧客数を増やして、利益を挙げること』のツーウェーです。

従って、最初にやるべきことは、「サロンの存在を認知して頂くこと」から始まります。

  

 この実現のためには、次の四つのステップを踏むことから始まります。

 

 

第一のステップ=サロン存在の認知(サロンのイメージ)

    先ず『こんなサロンがありますよ』ということを商圏の見込客層に知ってもらう努力をします。そこには「店名・外装・ロゴマーク・外から見た雰囲気」からのイメージが問われますが、何よりも重要なことは『スタッフの見かけの印象』です。  

 

ここは『店の顔』の部分であって、サロンのイメージに最も重い比重を占めます。

地域の見込み客は、サロンスタッフの「身だしなみ」を見て、このサロンのレベルが一流か、二流か。それとも三流のサロンかを無意識の内に認識します。

 

理美容師のコスチュームの基本は3S(清潔・清楚・質素)です。先ずは、ここを徹底しなければなりません。特に、「身だしなみの土台」と言われる「足元」は、統一していなければなりません。

   病院や理美容サロン・エスティサロンのような、直接顧客の身体に接する職業に於いては、履物の基本は「白色」です。

第二のステップ=サロン内容の認知(店内の雰囲気)

   外から見て店の内容に興味・関心、そして好感を持たれるように演出することが重要で

す。つまり、「清潔感・上品なサロンイメージ」と共に、「身だしなみの良いスタッフ」を演出することが重要となります。

 

動く物体となるスタッフの印象は、サロンの印象として強く作用します。

例えば、空に舞うアドバルーンや、薬局などで見られる動く宣伝物。これは人の目に留まり易いという特長があるからです。したがって、スタッフのコスチュームへの気くばりは非常に重要となります。

   先ずは『髪』です。そこにはヘアデザイン「三つの必須条件」があります。

■毛髪のツヤ。ツヤのない毛髪は最悪、他の良い所を全て消し去る。

■毛髪の色。 退色したような髪の色や、品の無い色は避ける。

■ヘアスタイル。顧客が真似したくなるようなヘアスタイルになっているか。

  以上の三点について、サロンの認知基準を設定します。

  次は「顔の手入れ」です。

■ヒゲは厳禁。最近の傾向としては理美容師のヒゲは減少しているが、まだハイブロー客層の深層心理の理解が出来ていない人がいます。

■毎朝剃る。ヘアビジネスは仕事の特性から、顧客と顔を突き合わせて面談する機会が多

くあります。一日でも剃らなければ、不精ヒゲが丸見えになります。

■口臭のチェック。食後は必ず「うがいの励行」です。また、仕事の特性上、ニンニクを食べるこしは、休日以外は厳禁です。

 

  次は「コスチューム」について。

■3Sの徹底。理美容師のコスチュームの基本は3S(清潔・清楚・質素)です。

ここを徹底しなければ、高料金サロンは実現しません。

■履物のチェック。白色の運動靴を最低三足は用意する。身だしなみは足元から。

プロ意識の醸成は、先ず「形から入れ」です。

 

第三のステップ=好感の認知(接遇力・商品力)

「存在の認知」・「内容の認知」がされると、そこで初めて顧客が店に入ってきます。

この瞬間、スタッフはキャストになって、それぞれの立場で配役を演じることで店内のムードは

一変します。

「明るい笑顔・親密感のある接遇」によって、他店との違いを単純明快に演出して、「このサロンは凄い」と感じさせるのがこの瞬間です。

先ずは、「受付」から「カウンセリング」へと接遇の流れから始まりますが、肝心なことは顧客がリラックスできる雰囲気づくりです。

 

「貴方が上手なサロンと思われた理由は何ですか?」というアンケートの結果。

一位は、「丁寧に自分のも要望を聞いてくれるサロン」。

二位は。「丁寧なアドバイスをしてくれるサロン」となっています。

つまり、コミュニーションが如何に大切かが分かります。

 

第四のステップ=信者客化(親密度の向上)

  顧客の再来店がなければ、信者客化・贔屓客化は図れません。では何が必要か。

■スタッフ全員の、元気で明るい笑顔、

■親密感のある接遇、

■心くばりのある仕事の進め方」

この三つによって、顧客の満足度がグーンと高まります。そして、アフターフォロー三点セットの完全実施は、サロンの信頼を決定づけます。これが『顧客の信者客化』の始りです。

 

信者客は、従業員に代わってサロンの活動に参加します。

つまり、「ロダンはいいよ、一度行ってごらん」と口コミ宣伝をしてくれます。

「口コミに勝る販促ツールはない」と言いますが、これこそが「紹介客が増える核」となり、繁盛店につながります。

このことを繰り返しながら、時流環境の変化に対応し、常に自店の能力レベルを高めて行くことが、「信者客化・贔屓客化」のコアです。