『7月2日』

長坂くんに明楽時運さんに誘ってもらい、珈琲をいただいてます。

僕は来店者から大変嫌われているらしいんですが、まれに長坂くんのようにフレンドリーに接してくれる人がいて、ほんと、ありがたく思います。

前々回はダンボール箱をかぶって生活するという男の文学的だが、わけのわからない話、前回は島津が日本を制するという、歴史を振り返って現代を辿る、一見ちょっと学術的でスケールは大きいが、なんだか無茶苦茶うさん臭い話でした。今回はと言いますと、どうすれば長坂くんに女ができるのか？という実用的ではあるけど、どうでも良いテーマで、やはり講師は加藤さんでした。

いつもながらお客さんに聞かれて大丈夫なんですか？と心配になるような下衆な話を大声で語ってました。女性のお客さんもいらっしゃるのに、店主自らが、やるとかやらないの話は良くないんじゃないかと思いました。というのはウソで、実はおもしろがって聞いてました。あくまでも個人的な見解ですけど、しっちゃかめっちゃかな店ほどおもしろい。

結局、まめな男がもてるそうなんですが、そんなめんどくさいことする気は更々ないという長坂くんはクズ呼ばわりされ、そんな奴には女は絶対できないという結論がでました。

恋愛経験が無いのに僭越ですが、僕としては、いつもの時間に来る美しい女性との喫茶店、例えばこの明楽時運での出会いなんていうのは、実に浪曼ちっくで良いんじゃないだろうかと提案しましたが無視されました。

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