30代、私はとにかく早く結婚したかった。
子供が欲しかった。
7年一緒にいた彼と30代前半で別れた経緯があり、無駄にした時間を取り戻さなきゃという思いがあった。
その当時の30代独身女性は、行き遅れ、売れ残りってイメージが世間では持たれるような時代で、
「30前後の女に引っかかるとヤバイぞ 結婚せがまれるぞ 逃げれなくなるぞ」
って男性から敬遠されがちだったが、不思議となぜか私は人生最大のモテ期が到来していて、引く手あまたに男性から誘われた。
しかも、その大半が年下
5つぐらい下が1番多かったかな。
デートに誘ってくれるのは20代半ばから後半ぐらいの男の子たちが続出。
それぐらいの男の子は少し年上の女性に憧れるもんなのかもしれない。
その頃の私はまだ若く、子供も産んでないからウエストなど今より15㎝も細かった。
そして経験値からの余裕もあったんだろう。
5つ下の男の子と付き合ってたとき、
「何でそんなに冷静なんだ⁉︎俺はいつまで経ってもお前の歳には追いつけん」
て怒鳴られたことがあった
あなたがカッカしてるから落ち着くの待ってただけなのにって思ったけど。
まあそんなこともあったけど、20代の男の子たちから見ると同世代や年下の女の子にはない魅力を感じてくれてたのかもしれない。
職場ではマドンナ的な存在で男性社員たちがソワソワしてるのが伝わる。
社長まで特別扱いしてくれる。
(お局様には嫌われる)
取引先の方からまで誘われる。
もちろんプライベートでもお誘いの声がかかる。
熱烈な人、控えめな人、友達路線から深まろうとしてくる人。
様々な男性がいた。
もう二度とない、今となっては信じられないような時代だった。
そんな中で数多くの男性の中から私は旦那さんを選んだ。
旦那さんは年下ではなかった。
なぜあの時旦那さんを選んだかと言うと、誰よりも誠実な人に思えたから。
あの時はね
結婚した途端に蜘蛛の子を散らした様に、取り巻きにいた男性たちはサーっと全ていなくなった。
(むろん二股なんてしてなかったよ)
でも、全然惜しくなかった。
寂しくももったいなくもなかった。
その頃は心底旦那さんを信頼してたから。
私は愛し愛される人が1人いてくれたらそれでいいの。
あーあ、それが今やこんな風になっちゃうのよね。
遠い過去だわ
続く。