私は数年前から家事代行のお仕事をしています。

 

でも、

それまでの10年間は専業主婦。

2歳差3人を子育てしていた私は、

自分が家事代行をするなんて

思いもしていませんでした。


今日は私が家事代行を始めたきっかけと

約2年間担当させていただいた

あるご夫婦が気づかせてくれた想いについて

お話していきます(⁠*⁠˘⁠︶⁠˘⁠*⁠)⁠.⁠。⁠*⁠

 


その前に…

専業主婦なんだから家事を完ぺきにしなきゃ…

子どもがいるから働きに出るべきではない…

 

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家事代行をしたいわけではなかった?!

そもそも家事代行をどうして始めたのか?
 
実は私…
「家事代行をやりたい!」
と思っていたわけではありません。
 
とあるセミナーに参加した時、
講師の先生から
「家事代行やってみない?」と、
声をかけていただいたことがきっかけでした。
 
当時は末っ子がまだ幼稚園生。
仕事を始めるつもりは全くなかったので、
お仕事をすることになった時には
自分でもビックリ(;´∀`)
 
でも、
今振り返ってみると、
心のどこかで
「社会との繋がりがなくなってしまったような気がする…」
「社会貢献できていないのではないか…」
そんな思いを抱えていたように思います。
 

家事代行は「暮らしの課題解決」

そんな経緯で家事代行をスタートした私は
お客さまのお宅にお伺いして
お掃除やお片づけだけでなく
お買い物代行やお料理もするようになりました。
 
私が大切にしていることは、
ただ決められた家事をこなすことではありません。
 
「今のお困りごとは何か?」
「どんな生活がしたいのか?」
 
そんなことをお話しながら、
その方に必要なサポートをすることを
大切にしています。
 
お客さまのプライベート空間に入らせていただく仕事だからこそ、
信頼関係を築くことも大切です。
 
「きっとこうしてほしいだろう!」
と、私が勝手に決めつけないこと。
 
良かれと思ってしたことが、
小さな親切大きなお世話にならないように。
 
コミュニケーションをとることを大切にしています。
 

忘れられない2年間

私には今でも忘れられないお客さまがいらっしゃいます。
 
最初はお掃除のみ
2週間に1度のペースでお伺いしていました。
 
ご主人は野球がお好き!
奥さまは長く看護師としてお勤めされ、
健康や食生活にも気をつけていらっしゃることが
日々の暮らしからも伝わってきました。
 
夏になると、
お風呂掃除をする私のために
扇風機を持ってきてくださったり、
お気に入りの野球大図鑑を見せてくださったり。
お庭に実った夏みかんや柿を
持たせてくださったこともありました。
 
お二人に喜んでいただけることが、
私の喜びでした。
 

突然の大きな悲しみ…

とても仲良しで、
お互いを思いやっていたお二人の生活は、
突然変わってしまいました…
 
ご主人の体調が悪くなり、
救急搬送からの入院となったのです…

そして数か月後、
お亡くなりになりました。
 
ご主人がお亡くなりになってから、
奥さまは毎日のように
家の中の整理をされるようになりました。
 
お伺いするたびに
シュレッダーで裁断した紙がゴミ袋に…
 
「片づけなくちゃ…と思うのに、なかなか進まないの。」

そう、悲しそうに仰っていました。
とても寂しかったのではないかと思います。
 
ご主人を亡くされてから1ヶ月、2か月…
時間が経つにつれて、
少しずつご主人との思い出も話してくださるようになりました。


まるで、ご主人と過ごした日々を
ゆっくりと振り返っておられるように。
 

自分の為だけに食事を作るのがつらい

ご主人が亡くなってからは
毎週来てほしいとご依頼いただき、
お掃除だけではなく
お買い物やお料理もさせていただくようになりました。
 
「自分の為だけに食事を作ることが
身体的にも心にもつらくなってきた…」
そんなお気持ちだったそうです。
 
週に1回。
そして最後の数ヶ月は週に2回。

 

台所に並んだお料理を見て

「わぁ、おいしそう!

こんなにたくさん作ってくれて嬉しいわ♡

いつも楽しくいただいています。ありがとう!」と、とても喜んでくださいました。



私がしていたことは、

お掃除をして、お料理を作ること。

 

でも、もしかしたら

週に1度、あるいは2度のその時間が

「自分は一人じゃない」

と思える時間になっていたのかもしれない。

 

そんな風に感じることもありました。

 

お別れのとき

しばらくして、
奥さまの老人ホームへの入所が決まりました。

 

24時間365日、

誰かしらの目や手が届く場所で生活ができる。

 

安心して生活できる場所へのお引越しは

良かったと思う反面、

もうお会いできなくなってしまうことが、

とても寂しかったです。

 

お別れの1ヶ月程前から、

奥さまは

「せっかくあなたにお会いできたのに、

お別れしなければならないことがとても寂しい。

年を取るのは嫌ね…。

私がずっと元気でいられたら、

この家にもずっと居られたし、

あなたとお別れもしなくていいのに…。」

 

奥さまがお引越しをされたら、

ご自宅が壊されることが

ご家族での話し合いで決まっていました。

とても切なく悲しい言葉でした。

どうして家事代行をしているのか?

実は、

ずっと心の奥で考えていたことがありました。

 

それは、

「私はどうしてこの仕事をしているのか?」

ということ。

 

自分がやりたくて始めたわけではない。

でも、

家事代行に行くことが

嫌だと思ったことが一度もありませんでした。

 

では何故、

「この仕事でなければならないのか?」

「どうしてこの仕事を引き受けたのか?」

 

その答えを、

自分の中に見つけることができませんでした。

 

ところが、

ご夫婦と関わった2年間とお別れを通して、

たくさんの優しくあたたかい気持ちをいただき、

ずっと分からなかった答えを

見つけることができました。

心の奥にあった祖母への後悔

ご夫婦のサポートを通して気づいた、
私が家事代行を続ける理由。

それは、
祖母と祖母を介護していた母への後悔でした。
 
私の祖母は、祖父を末期ガンで亡くしてから
認知症が急激に進み、
母が昼夜問わず
祖母の介護をするようになりました。
 
祖母は、
ごはんの炊き方もわからなくなり
カビが生えた食材も冷蔵庫の中。
冷凍のコロッケをそのままかじっていたこともありました。
 
その頃の私は、
0歳と2歳と4歳の子どもをほぼワンオペ育児中。
 
自分自身の生活にも余裕がなく、
祖母や母を助けることができませんでした。
 
今の私だったら、
家の掃除をしてあげられる。
買い物にも行ってあげられる。
食事だって作ってあげられるのに…
 
あの頃は自分の事で手一杯で、
それらをしてあげようという考えすら
持つことができなかったのです。
 
そして私はそのことを、
心の奥底でずっと後悔していたのだと思います。
 
私は、
このご夫婦の暮らしをサポートする中で
自分の心の奥にあった気持ちに気付くことができました。
 

あの頃には戻れない。でも今できることはある。

祖母と母が大変だったあの頃に戻ることは
もうできません…
 
でも、
 
今困っている誰かのために、
私ができることはある。
 
だから、
あのとき祖母や母にしてあげられなかったことを、
今困っているお客さまに
心を込めてしていきたい。
 
そう思っています。
 
私にとって家事代行は、
お客さまの暮らしを支えることであり、
私自身の心も慰めてくれる仕事なのだと思います。
 

家事代行を続ける理由

10年間専業主婦だった私は
家事代行を通してたくさんの方に出会いました。
 
ご依頼いただいたお客さまが、
少しでも快適に暮らせるように
サポートしていくことが私の家事代行です。
 
そして、祖母にしてあげられなかったことへの後悔を抱えていた私にとって、
今、目の前にいる方の暮らしのお手伝いをさせていただくことは、
「あの時できなかったこと」を、
今できるかたちで届けていくことでもあります。
 
助けているようで、助けられている!

家事代行を通して、
これからも、
人と人との心の繋がりや
あたたかい気持ちの交流を
大切にしていきたいと思っています。