もののケのしおり~ちょっと新しい感じ方~




神様にも悩みがありました。

自分より前に存在していた
自然や地球、宇宙。

それをどのように、
壊して、自分が作ったことにしたらいいのか。

そして、
まだ地球だけならよかったのですが、
困った事に自分に体がなぜあるのだ?そう思いました。

もし地球を自分が作ったことにしたとしても、
体だけは自分より後にこさせる事ができない・・・


石をポケットに入れてみましたが、
自分の体はポケットに入れることが出来ませんでした。


神様は、そう思いながらも歩いていると、
水の鏡を見つけました。

そして、水をのぞいてみました。

鏡に映るもう一人の自分がいました。

こっちを見ている!と思った神様は、
「なんだ?こいつは私の心をのぞいて知っている!」
と思いました。

そう思うと、
憎たらしくてたまらなくなったので、
水の鏡とそこに映る自分の世界を割ってみました。

これで、
自分を見ている人はいなくなったような気がして、
なんだか、すっきりしました。

外がなんだか明るいような気がしました。


一人になってウキウキした神様は、
ある日2人の人がいることに気づきました。


2人は同時に鏡を見ていました。

「あれ?2人いるぞ。」
と思いました。

2つのリンゴを用意しました。


自分のようになりたくなるリンゴ。
自分を欲しがるようになるリンゴ。


片方にそっとばれないように働きかけてみました。

「君をそこに咲いている花よりも美しい女神にしよう。
そして女と呼ぼう。」

もう一方の人にも片側にばれないように
働きかけてみました。

「君に誰よりも勇敢な力と知恵の名前を与えよう。
そして男と呼ぼう。」

そして、
ちょっとした三角関係を作り、
2人をわけてみました。



ある日、神様は気づきました。

なぜか、
女が自分を見る瞳の中に、

前に割ったはずの水の鏡に映る
自分が現れて映っていて、こちらを見てるような気がしました。


そして、女が、
「あなたは嘘ついてるの?」
そう言ってるような気がしました。


神様は四角い箱を用意しました。