毎日新聞がまともな仕事をしている。

 参政党なんぞ、まともに相手にする必要ない、憲法案など戯言だから・・・ではなく、きちんと内容を精査して批判している。

 

 今の憲法にはあるのに?参政党の創憲案で消された私たちの「権利」 | 毎日新聞

 長らく憲法改正が政治課題となる中、参院選が行われている。改憲、護憲、論憲。憲法に対する各政党の立場は異なるが、参院選前の5月に独自の憲法構想案を公表して「創憲」を訴えるのが参政党だ。

 「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」

 日本国憲法14条は、そう記す。これによって定められているのが、誰もが等しく扱われるべきだという「平等権」だ。

 このように、男女の性差や生まれた土地によって差別されないという原則も14条が保障する。

 ただ、参政党案には、これに該当する条文はなく、法の下の平等という考え方も盛り込まれなかった。6月に党が作った解説本「参政党と創る新しい憲法」(編著者・神谷宗幣党代表)も、その理由には触れていない。

同様に、参政党案では書かれていない権利がほかにもある。憲法19~22条には、それが明記されている。

「思想・良心の自由」(19条)

 「信教の自由」(20条)

 「表現の自由」(21条)

 「居住、移転、職業選択、国籍離脱の自由」(22条)

 この四つの条文は、それぞれ国民が自由に行使できる権利を定めている。この四つの条文が示す権利は、参政党の憲法案には見当たらない。

 

 ただ、書いていないだけ。明確には否定されていないわけだから特に心配することではないという考えは甘い。

 神谷は早速、思想信条の自由を否定にかかっている。

 

 「極端な思想の公務員、洗い出し辞めさせる」 参政・神谷代表が発言 | 毎日新聞

 参政党の神谷宗幣代表が14日、松山市であった参院選の街頭演説で、公務員を対象に「極端な思想の人たちは辞めてもらわないといけない。これを洗い出すのがスパイ防止法です」と述べた。

 憲法19条は、思想や信条の自由を保障している。また、思想調査については憲法13条に基づくプライバシー権に触れる恐れがある。

 

 その神谷の演説だが、狂気の沙汰と言うしかない。

 

 神谷氏の発言の該当部分は以下の通り。

 <自民党がもうアメリカの民主党みたいになっているんですよ。だから全然自民党がトランプ政権とうまくいかないでしょ。関税交渉もいかないでしょ。それは官僚ですよ。官僚、公務員。そういった極左の考え方を持った人たちが浸透工作で社会の中枢にがっぷり入っていると思うんですよ、ね。これをね、洗い出して、ね、極端な思想の人たちは辞めてもらわないといけないと思います、私は。これをね、洗い出すのがスパイ防止法です>

 

 (こいつの口癖、「ね、ね、」というのが耳障りだが、それはともかくとして)

 トランプのような好き勝手を言い出した米大統領は歴史上聞いたことがない。だからどこの国もトランプ政権とうまくいかない、例えばEU諸国もカナダもだ。EUもカナダも極左が国家の中枢にがっぷりか。

 さらにスパイ防止法とは、情報漏洩を防ぐための法律のはずだが、どうやって心の中まで調べるのか。踏み絵でもやるのか?拷問にかけるのか?

 そういえば、参政党の憲法案には、現憲法のような拷問を禁止する条文がない。

 何をとってもメチャクチャ。どこを取り上げてもろくでもない。透けて見えるのは、基本的人権や自由も戦争放棄も踏みにじった戦前のような専制国家への憧憬。

 自身がヒトラーのような独裁者になることを夢想しているのだろう。

 こんな奴が衆議院議員で、参政党は支持率上昇しているのか。何を考えて投票したり支持しているのだろうか。