陥没で下水道制限続く 戻らぬ日常 - Yahoo!ニュース

 

 埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、地元消防などは3日、運転手とみられる男性(74)の救助活動を続けた。ただ穴の中には断続的に水が流入し、作業は難航。県は、現場の地下で破損した下水道管などから、水が穴に流れ込んでいるとみて対策を進めている。避難者数は減少したが、下水道の利用制限は続き、住民が日常生活を取り戻すには時間がかかりそうだ。

 

 救出活動は進まないというより日に日に状況が悪くなる。

 日本は、オリンピックだの万博だの、リニアモーターカーだの空飛ぶクルマだの、そんなことを言える国ではなくなった。

 自分たちの足元を見ることだ。

 これからの人口減少社会において、インフラ(道路、トンネル、橋、上下水道、発電送電、都市ガス)の維持はますます困難になる。管理を怠ったり、油断するとこんな事故が起きる。

 これからインフラが老朽化するとともに、リスクは高まる。リニアのトンネル掘りよりも、そちらに社会資本を傾注すべきは明らか。

 

 米生産の減少による価格高騰。「農家に嫁がこない」、「後継ぎがいない」。そんなことは何十年も前から言われていた。生産が減少すれば価格は騰がるに決まっている。

 せめて耕作放棄地を農業を志す人に仲介する、農業を始めやすくする等の施策が必要であるが、この国の政治にそんなことができるかどうか。

 

 資源はいつかは枯渇する。日本は石油石炭天然ガスの輸入に年間30兆円前後も費やしている。それだけの国富が海外に流失し、煙となって消えている。それでもカネを払って買えるうちはまだいい。枯渇して買えなくなったらどうするのか。再生可能エネルギーへの移行には20年、30年を要する。早急な行動が必要のはずだが、政治の動きは遅い。

 

 社会保障制度も維持していくのは大変だ。これほどの少子化で年金制度をいったいどうやって維持するのか。

 落魄れるのが収まる気配はないな。