権力側の犯罪は、とにかく不起訴、不起訴。

 何度こんなニュースに接しただろう。

 

「大川原化工機」冤罪事件で警視庁公安部元捜査員3人を不起訴 東京地検「故意や共謀を認定するには疑義があると判断した」(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース

 機械メーカー「大川原化工機」をめぐる冤罪事件で、東京地検は、取り調べで作成した調書をわざと破棄したなどとして書類送検されていた警視庁公安部の元捜査員3人をいずれも不起訴にしました。

 

神奈川県横浜市の機械メーカー「大川原化工機」の社長らは2020年、不正輸出の疑いで警視庁公安部に逮捕されたものの、その後、起訴が取り消されています。 この事件をめぐって「大川原化工機」側が、捜査を担当していた公安部の捜査員だった3人を取り調べで作成した調書をわざと破棄したなどとして刑事告発し、警視庁捜査2課が去年11月、この3人を公用文書毀棄と虚偽有印公文書作成などの疑いで書類送検していました。

 

 警視庁捜査2課は、身内の犯罪について書類送検。ここまでは、(当たり前だが)しっかりやるのかと思っていた。

 所詮は不起訴にする検察と打ち合わせた芝居か。

 

 この事件でつくづく思う。冤罪には二通りある。

 事件が起き、疑わしい者を容疑者として逮捕する。この容疑者には明確な動機がある。状況証拠もある。ただ、決定的な証拠には欠ける。あるいは、目撃者が証言をしたが勘違いだった。こういうケースで冤罪が生じるものと思っていた。

 

 袴田事件や本件はまったく違う。

 袴田さんは、特に疑わしくもないのに「犯人を捕まえなくては警察の面子が立たない」とばかりに犯人にでっち上げられ、証拠を捏造された。

 本件はさらに悪質だ。事件そのものが存在しない。

 それでも、「犯罪を検挙した」という実績欲しさに事件を捏造し、会社経営者を逮捕し自白を強いた。

 

 第二次安倍政権以降、権力側に媚びへつらう者ばかりが利益を得るという構図がどんどん構築された。

 自民党の選挙における公認、テレビ出演者。

 警察庁長官には、安倍の親しい御用記者の性的暴行事件をもみ消した奴が就任した。

 検察は、権力犯罪を不起訴とする者が出世する、要職に就く。

 この流れを変えるのは、政権交代、そして自民党の解体しかないだろうか。