前回の続きです。

 

4.不動産価格が暴落する

 東京も大阪も、オフィスビルが供給過剰になってきました。それでも建設途中のビルは完成させるしかない。

 それを見越してJREITのオフィス物件は下落を始めている。今年はそれに加速がつくでしょう。

 タワーマンションも、「いくらの値がついた」、「いくらで売れた」とこの数年は喧しかったわけですが、これもマネーゲームに過ぎません。売れたといいながら、居住実態がない。つまり転売目的で買われている物件なら、相場が下落し始めると、投げ売りが始まる。

 買うから上がる→上がるから買う、待つと上がるからその前に買おうとして上がる。

 これが、

 下がるから売る → 売るから下がる → 下がるから買わない → 暴落になる 

 

 5.未曾有の金融不況になる

 不動産価格の暴落は、銀行などにとっては不良債権の発生となります。それを助ける側の日本銀行も抱え過ぎた国債のせいで身動きが取れない。これが引き金となって、さらなる円安になるリスクあり。

 

 以上を予想します。

 

 こうしてみると、明るい話題はほとんどなく、これまで蓋をしてきた臭い件、長年の懸案が一気に顕在化するリスクを感じます。

 

 今年は昭和100年と言われます。終戦(敗戦)から80年でもあります。

 江戸幕府による大政奉還が1863年、戊辰戦争が終結し明治政府が発足した明治元年は1868年。それから敗戦までが82年、77年。

 国家体制が大きく変わるのが80年前後とすれば、今年は節目の年になる可能性があります。