日銀の「含み損」3か月で10倍に 約8兆8000億円(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース

 

 日本銀行黒田総裁は、3日の国会で日銀が保有する国債の「含み損」が去年12月時点で8兆8000億円に上っていると明らかにしました。日銀が長期金利の上限を引き上げたことにより、3か月の間に10倍に急拡大しています。 日銀の黒田総裁は3日、衆議院予算委員会で、日銀が保有する国債の「時価」は去年12月時点で555兆3000億円だったのに対し、「帳簿上の評価額=簿価」は564兆1000億円で、時価が帳簿上の評価額を下回る「含み損」が8兆8000億円に上っていると明らかにしました。

 

 

 昨年6月の当ブログ記事をリブログしますので参照して下さい。

 また、日銀の当事業年度上半期決算(以下、「決算」)を参照します。

 第138回事業年度(令和4年度)上半期財務諸表等について : 日本銀行 Bank of Japan (boj.or.jp)

 

 決算によると、総資産が685兆円、その大半が日本国債で545兆円。上の記事によると簿価で564兆円の保有になっているので、10月からの2~3カ月で19兆円買っていることになる。

 それでも金利を抑えられない。

 0.25%から0.5%に上昇させたことによる含み損は8兆8千億円。

 決算では、債券取引損失引当金が5兆8125億円が計上されているが、含み損はこの引当金を上回ることになる。純資産は5兆365億円だから、含み損が引当金を超え、純資産に食い込んでいることになる。

 決算では、他に外国為替等取引損失引当金が2兆6456億円計上されている。純資産にこれら引当金を加算した自己資本は13兆5千億円ほどになる。この2/3に近い額の含み損を抱えてしまっていることになる。

 もし、次に金利水準を0.75%に上昇させる、0.5%では抑えきれない、ということになれば、日銀は含み損による実質債務超過という事態に陥る。

 

 これで円の信頼性を保てるのだろうか。

 まさか、こんなことにはならないと思うが。