長期金利が0.53%に上昇、日銀YCC上限を超える(Bloomberg) - Yahoo!ニュース
以前の当ブログの予想はやや外れました。
日銀は何がなんでも国債を買いまくり、国債価格の下落(金利の上昇)は防ぐだろう、ただしその副作用としての円安は防ぎようがないというものでした。
リブログを参照していただければわかりますが、国債空売りのヘッジファンドとすれば、国債価格が下落するか円が下落するかのいずれかで利益を得られるわけです。
日銀は、0.25%だった長期金利(国債利回り)について、このヘッジファンドによる売り攻勢や物価高に耐え切れず、0.5%までの上昇に緩めざるを得なくなり、さらにその0.5%の防衛ラインすら後退しかけているわけです。
日銀 金利上昇抑えるため 過去最大 4.6兆円余の国債買い入れ | NHK
これが十数時間前のニュース。やはり日銀は国債を必死で買い支えているのはわかります。0.5%の防衛ラインを超えたということは、それでも支えきれなくなっているということになります。やはり日銀といえども、市場を完全にコントロールするのは無理があるということです。
この国債価格の下落によって、空売りをしかけたヘッジファンドは、大きな利益を得ていることになります。
これをカモ呼ばわりして笑っていたのが、すでにバカ認定している高橋洋一。
これほど大外れになって、本人はどんな釈明をするのだろうかと言いたいが、おそらく何の釈明もせず何も言わぬまま知らぬ顔を続けるだろう。
ところで、円の金利が上がったと、やや円高になっていますが、これもいつまで続くことでしょうか。
日銀の令和4年度上半期諸表によると、日銀の純資産は約5兆円。債権取引引当金が5兆8千億円。合わせても11兆円に満たない。545兆円の国債を保有する日銀は、1%の金利上昇で28兆円の含み損が発生することは国会で明らかにされている。
日銀副総裁、金利1%上昇で含み損「28兆円」: 日本経済新聞 (nikkei.com)
0.25%の金利上昇なら、7兆円ほどの含み損がすでに発生していることになる。
債券取引引当金の5兆8千億円を超えていることになり、純資産に食い込むほどの含み損が発生していることになる。
ここから金利が上がり、0.75%になれば、日銀は実質債務超過に転落する.
それでも円の信頼性を保って、円高を続けられるかどうか。いかなる小説の結末よりも興味を引くところです。