昨日に続いて、これまでに私が知った悪質なカルト教団の手口をお教えします。そういった連中とは関わらないようにしてきましたが、手口を聞いたことぐらいはあります。
カルト教団が信者を勧誘する方法として、自己啓発セミナーとか称する会合に参加させるケースが知られています。
そういったものには関わらない、おかしいと思えば逃げる、口実を作って参加を断わる。それが賢明ですが、うっかり参加してしまったということもあり得るでしょう。久しぶりに会った友人から誘われた。知人から誘われたが、そんなおかしな人だとはまさか思わなかった。そして出席してしまった。
マインドコントロールとは、まず人格を破壊することから始まると聞きます。「あなたは間違った人間だ、ろくでもない人間だ、どうしようもない人間だ、・・・・」
普通の場合、他人からそのように言われれば、誰でも怒るでしょう。怒るどころか、ひたすら恐縮し、自責の念を痛感させるやり口を紹介します。
(2)マインドコントロールの手口
①自己啓発セミナーなどに勧誘する。「新しい自分に出会える」、「前向き、ポジティブな性格になれる」、「理想の自分になりましょう」。言葉巧みに誘われます。
②セミナーでは、グループワークと称して5~6人のグループに分かれ、話が始まる。
③「過去の自分の乗り越えるために」「これまでの人生を清算するために」などと称して、過去の過ちの告白を始める。まず、カルト教団側のサクラが告白を始める。「自分は過去に、〇〇さんにこんなひどいことをしてしまいました。自分は本当にひどい奴です」などと泣き出す。
④誰でも過去に、「あの人には迷惑をかけてしまった」、「あの時、あんなことをしなければよかった」、「あれは悪いことをしたな」という後悔や自責の念にかられるエピソードぐらいはある。号泣するサクラを慰めるうちに、「私だって、こんなひどいことをしたんです」と告白の応酬になる。
⑤何人もが泣き出し、全員が競うように自分の弱み、恥部、後悔をさらけ出すことになる。
⑥全員が徹底告白をすれば、セミナーの前半は終了し、後半に続く。後半は、その告白を責め立てる時間となる。
⑦グループ6人のうち、交代で1人ずつを徹底批判する。1人を正座させ、先に告白をした内容について、残りの5人が攻撃する。それがいかにひどいことか、あなたがどうしようもない人間か、どれほどの自己批判や反省が必要か。言われる側は自己弁護や言い訳は一切禁止、ただひたすら批判や罵倒を受け入れなくてはならない。
⑧言われた側は、次に言う側になる。自分が言われたからには、立場変われば徹底批判や罵倒をやり返さなければ収まらない。
⑨全員が精神的にボロボロになる。自我やプライド、これまでの常識が破壊され、何を信じてどうすればいいのかわからなくなる。
⑩そこで教祖が登場する。「皆さん、自分がいかに罪深い存在が理解できたでしょうか。今日から私と一緒に新しい人生を探しましょう」。
筆力不足のため、やや説得力に欠けるかもしれませんが、これを時間をかけて言葉巧みにやれば、多くの人がマインドコントロールにはまってしまうというわけです。
他にも手口はあるでしょう。
とにかく、よくわからない会合には参加しない、説教されれば「余計なお世話だ」と相手にしない、お金を出さない、こういったことに気を付けましょう。