岸田首相「誇りに思います」 真鍋氏のノーベル賞受賞に祝福コメント:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

 米国プリンストン大の気象学者、真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞の受賞が決定したことを受け、岸田文雄首相は5日、「日本における研究活動の積み重ねをもとに、海外で活躍されている研究者の独創的な発想による真理の発見が、人類社会の持続的な発展や国際社会に大きく貢献し、世界から認められたことを、日本国民として誇りに思います」とのコメントを出した。

 

 アメリカ人がノーベル賞を受賞したからといって、誇りに思わなくていいぞ。

 1931年生まれの真鍋氏は、1958年に理学博士を取得した後に渡米し、アメリカ国立気象局の研究員になったそうだ。

 1975年には、米国籍を取得しているわけで、その時点でもはや日本人ではない。日本の法律は二重国籍を認めていないからだ。それから、すでに半世紀近くも経過していれば、すっかり米国人になりきっていると言える。

 

 実は20年前、朝日新聞が真鍋氏を記事にしていた。

 【アーカイブ】温暖化研究、第一人者失う 真鍋博士が米に「帰国」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

 40年ぶりに米国から帰国、日本への「頭脳流出」と話題になった世界的な気象学者、真鍋淑郎さん(69)=写真=が今秋、米国に戻ることになった。来春に動き出す気候変動予測のスーパーコンピュータ「地球シミュレーター」の「顔」にと期待をかけていた文部科学省には痛手。後任は国際公募するという。

 

 せっかく日本に戻ってきていたのに、またアメリカに行ってしまった。この朝日の記事では詳細は不明だが、研究を続けるための条件(報酬、研究費、研究環境、体制)が合わなかったのだろう。

 

 首相なら、「日本で研究を続けた学者さんから、ノーベル賞受賞者が輩出できるように、研究環境を整備したい」ぐらい言えよ。知性や学問研究を軽んじてきた政党のトップに、そんなことが言えるわけもないが。

 ノーベル賞だの金メダルだのワールドカップだの、他者の栄光にしがみつく卑しさは安倍以来の伝統芸か。

 二重国籍は工作員の隠れ蓑になるだの、真正な日本人だけでいいなどと言ってきたエセ保守は、やっぱり真鍋氏には日本国籍も保有して欲しかったか。