阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件とオウム真理教、東日本大震災。

 国難は、数年に一度、十数年に一度は起きる。それが同じ年に起きることもある。

 コロナウィルス肺炎は、それら以上の国難になってしまう恐れがある(もうなっているか)。

 

 非常時、国難におけるリーダーとはいかにあるべきか。

 以下、映像を見てみましょう。

 

 

 これでも菅直人は、当時ボロカスに叩かれた。民主党内部からも、「辞めろ、ヤメロ」の大合唱。何がそれほど悪かったのだろうか。

 そうか、一国の首相でありながら、避難所において国民の声に耳を傾けたり、行政の至らなさを詫びたり、ケシカランですね。

 首相たるもの、「ワタクチが国家なのですよ」などとほざいてふんぞり反っていなくてはならない。頭を下げたり、怒りの声を直接聞いたり、もってのほかです。「悪夢の民主党政権」と言われるわけです。

 

 安倍首相はさすがです。この国難において、この余裕。

 一国の首相はこうでなくてはならない。

 

 

 「今月末には貯金が底をつく」、「もう食べ物も買えない」、「家賃が払えない、大家さんからの督促がつらい」、「ここを出ても住む場所はない、どうしよう」。そんなビンボー人たちのことは知ったこっちゃない、ない。

 自身の優雅な生活ぶりを見せびらかし、「オマエらとは住む世界が違うのだよ」とアピールする。

 そうです、安倍サマは雲上人。下々の民が文句を言ったり、不平不満を投げかける相手ではないのです。盾突くなどもってのほかです。

 

 という皮肉は以上として、真面目な話、菅直人のような態度を取ると、逆にクレームが収まらず、「こちらも、こちらも」と不満の声が上がって止まらない。党内からも足を引っ張られ、批判の声がヒステリックに高まり政権運営が難しくなる。菅直人が首相辞任したのは、この動画の数か月後だったか。
 むしろ安倍のような態度の方が、「言っても届かない、従うしかない」という無力感や諦めをもたらして政権が続くような気がする。だから国政選挙でも自民公明に投票するか、あっさり棄権するかなのです。投票率は50%前後しかない。

 

 ただ、安倍のやり方もいつまでも続くわけはない。飢えた民の行動は誰も制御できない。結末がどのような形になるかは知らぬが、ガス抜きはしておかないと、いつかは爆発することになる。