日銀による株式ETF買いが止まらない。

 さて、問題です。今日は27日、今月これまで日銀が買入れたETFはいかほどでしょうか?

 

 こちらのサイトに答えがあります。

https://www3.boj.or.jp/market/jp/menu_etf.htm


 約1兆3200億円です。

 先週からの買入れが特に多く、19日、23日、26日、それぞれ2千億円以上もETFを買入れている。

 これだけ買入れれば、そりゃ株価の下落をある程度防げるだろう。

 

 今年1月のETF購入は6回、1日700億円で総額4200億円ほどに過ぎない(それでも巨額だが)。わずか2か月で3倍以上の買入れとなっている。今月の営業日は今日を含めてまだ3日あるので、まだ数千億円ほど買うつもりだろうか。

 

 なぜ日銀がこれほどの巨額をETF買入れに投じているのか。金融市場の安定(?)、そんなものは建前に過ぎない。

 前回ブログの通り、日銀はすでに30兆円以上のETFを抱えている。平均取得原価は19500円と黒田が国会で説明している。

 17550円なら10%下落、3兆円の含み損。15600円なら6兆円の含み損となる。

 日銀の決算期は3月末である。日銀は、その会計規則第13条において、「(ETFなどの)事業年度末における時価が著しく低下した場合には、減損処理を行う」と定めている。

 https://www.boj.or.jp/about/account/kkaikei.htm/

 

 この「著しく低下した場合」とは何%の下落か明らかではないが、10%あるいは20%も下落し、兆単位の含み損が出た場合には、減損処理がやはり必要となるのだろう。

 昨年9月末の中間決算において、貸借対照表に記載された日銀純資産額は約4兆1千億円となっている。その大半を食い潰す、あるいはマイナスにさせてしまうような含み損を計上することはできない。それでは黒田や理事たちの責任問題が発生する。

 だからこのような常軌を逸したような買入れを続けているのである。

 

 おい、黒田。いつまでこんな異常な市場介入を続けるつもりだ?

 そのうち、買える株(つまり売れる株)が枯渇し、株価が下がりようのない状況まで続けるつもりか。

 それとも、減損処理が必要になるのは、決算期末だから4月以降の下落はかまわないか。

 悲惨な結末になるのは、避けられないだろうな。