やはり、東京オリパラの延期が決まった。

 この1~2週間前ぐらいから、予定通りの開催は無理という方向に傾きつつあった。中止か延期。延期ならば1年か2年か、それとも4年後に開催してパリは2028年に順延するか。いろんな議論が出ていた。

 1年後というのは、当たり前だが大会関係者にとってはもっともダメージが少ない。予定通り開催の次善のプランと言える。ただし、1年でコロナ感染が終息するか、施設利用や他の大会との兼ね合いなど問題が山積するのは指摘されているところである。

 これに関して醜態を晒しているのが、JOC会長山下泰裕である。
 

 今月21日のニュースで。

https://www.sanspo.com/sports/news/20200321/oly20032105040002-n1.html

 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(62)は20日、一部でJOCの山口香理事(55)が東京五輪の延期を主張していると報じられたことに不快感をあらわにした。

 

 ところが、1年延期と決まった途端に、

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200325-03250081-sph-spo

 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は25日、都内で取材に応じ、東京五輪の延期が正式決定したことについて「アスリートの安全を第一に考えての、苦渋の決断であった。是非理解をして頂きたい」。

 

 たった4日しか経っていない。

 見事に変わるもんだねぇ、山下さん。

 ところで、なぜ安倍がIOCのバッハ会長と話して延期が決まるのか。

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020032400992&g=pol

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、今年7月に開幕する予定だった東京五輪の延期が開会式4カ月前に当たる24日、決まった。安三首相らが国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と電話会談を行い、五輪とパラリンピックを「1年程度延期し、遅くとも2021年夏までに開催すること。年内開催は不可能」との認識で一致した。

 

 「やはり、安倍総理はリーダーシップや決断力がある」と見せかけるためのポーズに過ぎない。

 「東京大会」だろ。当事者はIOC、JOC、東京都、大会組織委員会になる。上の記事には一応、「安倍晋三首相ら」となっているが、安倍は決して当事者ではない。

 

 延期に反対だったんだろ、山口香さんに苦言を呈した以上に、延期を決定した安倍に文句言ってみろよ。

 「当事者でない安倍首相が、バッハ会長に連絡し、延期を決めてしまったのは越権行為であり、大変遺憾である。JOCとしては承知していない。」 

 そんなことを言えば、JOC会長のポストが危ういか?

 弱い立場の山口さんには文句言えるが、権力者には逆らえない?

 

 山下泰裕。柔道家としては偉大な存在であり、選手としての実績も申し分ない。

 偉大なスポーツ選手、柔道家だった男が、引退し歳をとって、地位や肩書を前に権力者にひれ伏す姿、見たくもなかったな。