https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171213-00000506-san-n_ame

『ロサンゼルス=住井亨介 

米サンフランシスコ市が慰安婦像と碑文の寄贈を受け入れた問題で、中国系米国人らによって結成され、像設置を主導した「慰安婦正義連合」(CWJC)は12日までに声明を出し、安倍晋三首相と、同市との姉妹都市関係の解消を表明している大阪市の吉村洋文市長について、「(像などに)不信の念を表明し、撤去しようとしている」などと批判した。

 声明は「『慰安婦』記念碑に対して寄せられた反対意見への返答」と題し、CWJCのホームページに英文と日本文で掲載。姉妹都市解消について「政治的なスタンドプレー」と批判したうえで、「彼女(元慰安婦)らの声に耳を傾け、学ぶべきだ」としている。

 また、「性奴隷」の表現を使い、「人道に対する罪、戦争犯罪として認定されている」としたほか、サンフランシスコ市のリー市長が慰安婦像受け入れへの協力を惜しまなかったとして、「褒めたたえたい」と称賛した。

 英文と日本文は完全な逐語訳になっておらず、「私たちは吉村市長と安倍首相の企てを決して許しません」「2015年のいわゆる(日韓)『合意』は、一方で日本政府の責任を認めながら、犠牲者の要求は一切無視」など、英文と対応しない表現が日本文にはある。』

 

 サンフランシスコ市が、民間団体が建立した慰安婦像を受け入れた件、市議会は満場一致で受け入れを議決したそうだ。

 この「満場一致」というのには、実は違和感があった。

 慰安婦像なら、別に民間団体が設立して、私有地で管理していればよい。わざわざサンフランシスコ市が受け入れて公的な施設にしなくてもいいだろう。そんな意見が出なかったのかと思っていた。

 

 俗説だが、ユダヤの教えには「満場一致での決議は無効」というのがあるそうだ。

 http://d.hatena.ne.jp/Mchan/20090915/1253004971

 『なぜ全員一致の決議が無効になるかといえば、全員一致の決議とは、外部から強い圧力がかかっているか、あるいは熱狂の中にいて勢いで決めてしまっているかのいずれかであるということだ。前者の場合は決議は無効、後者の場合は翌日もう一度決議をとる、というルールである。』

 

 例外はある。例えば今話題の貴乃花親方だが、横綱に昇進する時、かなりの議論があった。

 1994年の秋場所、全勝優勝を成し遂げた大関貴乃花。昇進を認めるか否か、横綱審議会で議論が割れ、結局もう一場所様子を見ようということになる。

 続く11月の九州場所で全勝優勝を遂げたため、今度は文句なし。満場一致で横綱昇進が認められた。

 このように議論を経て、あるいは文句なしの結果が生じて満場一致の結論が導かれることもあるわけだ。

 http://lite-ra.com/2017/12/post-3625.html

 

 リテラによると、サンフランシスコ市での満場一致の結論は、日本の歴史修正主義者団体による演説が原因であったらしい。

 国際的には、従軍慰安婦の史実については国連の「クラスワミ報告書」で決着済み。

 それを否定しようと躍起になればなるほど逆効果。

 それで満場一致になったらしい。

 

 この10年間ぐらいか。日本では歴史修正主義者たちが、相も変らぬ主張を続けている。

 「強制はなかった」「性奴隷などではなかった」・・・・。

 はい、これすべて逆効果です。

 騒げば騒ぐほど、世界中に慰安婦像(少女像)が設立されていくのが現実である。

 逆効果の「スタンドプレーヤー」が吉村洋文というわけである。

 

 

 

 (記事執筆中に、サンフランシスコ市のリー市長急死というニュースに接しました。ご冥福をお祈りします。)