いかなる凶悪な犯罪者(容疑者)であっても、一方的に断罪されることはあり得ない。冤罪ということもあれば、情状酌量ということもある。例えば殺人ではなく正当防衛かもしれぬ。

 一方的な断罪を防ぐため、刑事裁判においては必ず被告人に弁護人が付き、弁護の機会が与えられる。

 社会の常識、基本中の基本である。

 欠席裁判とは、本来法律用語であるが、俗には本人のいないところで、本人の主張なしにその者を悪者に仕立て上げる、あるいは責任を押し付ける卑怯なやり口を言う。

 

 これをやって墓穴を掘ったのが、安倍内閣地方創成担当大臣山本幸二である。

 21分20秒からの映像です。

 前文科省事務次官前川氏が、加計学園獣医学部新設のために内閣府から圧力をかけられた、適正な行政手続きを取ることができず、行政が歪められたと発言していることについて、「改革に異議を申し出なかった、抵抗してその証拠を示すべきだった」などと見当違いの持論をぶっている。

 

 文科省の抵抗を許さなかった、適正な行政手続きに対して不当な圧力をかけ、オトモダチ優遇を貫いたのは官邸側だろという反論も出てくる。

 さらに、それなら「そこまで言うなら前川氏を呼ぶべき」という共産党小池議員の主張が共感を集めるのは当然である。「そうだ、そうだ!」の声が多数聞こえる。

 前川氏を証人喚問なり参考人招致なりして、国会の場で堂々と責任追及してみろ。

 前川氏の国会招致には反対しておいて、呼べないくせにその者に責任を擦り付ける。

 卑怯者の卑怯者というべきか。