島尻安伊子・沖縄北方担当相が今月9日の閣議後会見で、北方領土の一つである歯舞(はぼまい)群島の「歯舞」の漢字を読めず、秘書官に教わるという無知を晒したのは前記事の通りです。
この事実に、いわゆる保守系は不気味なほど沈黙している。
典型的なのは、やはりフジサンケイグループである。
例えば昨日のフジテレビ「とくダネ」。
http://blog.fujitv.co.jp/tokudane/index.html
あいも変わらず清原関連のネタは取り上げているのに、まったく話題になっていない。
政治の話題は今井絵理子の出馬会見だけ。
安倍自民党の恥部は見事にスルーというわけだ。
さらに醜いのはやはり産経新聞で、「読めなかった」という事実を伏せるかのように、「言葉に詰まった」として「一瞬これで合ってるのかな、と思い確認した」などというわけのわからぬ本人の釈明を垂れ流している。
http://www.sankei.com/photo/daily/news/160210/dly1602100015-n1.html
こんなものは明らかな言い逃れ。事実は歯舞を読めなかったということである。その事実に怒らないのである。安倍内閣を守るためには、北方領土など、どうでもいいのである。
国の領土を思う真の保守ならば、「担当大臣がこの体たらくでどうする」と激しく攻撃するはずである。さらにこんなバカを任命した安倍の責任も問わなくてはならない。
だから、実はこの国の保守派(これまでこのブログで取り上げたバカたち)など、実は保守でも何でもない。
本来、日本の保守とは「日本の伝統文化を尊重する」ということに尽きる。
日本の伝統文化の象徴とは天皇であり、日本の国土であり、日本語であろう。
産経新聞など、平気で日本語を誤用し、北方領土についてはこの程度の対応である。
昭和天皇があれほど嫌ったA級戦犯の靖国への合祀も批判せず、いまだに閣僚たちの公式参拝を求め続ける。
何度も言うが、こんな連中は保守でも何でもない。ただの変態バカどもである。
では、このエセ保守変態バカどもの特徴とは何か。
とにかく戦争大好き。よって、この国に未曾有の惨禍をもたらした先の戦争主導者たちも大好き。だから戦争のきっかけになりそうな集団的自衛権行使も賛同し、過去の日本軍の蛮行も否定あるいは歪曲し、過去にこの国においてなされた人権蹂躙も無視する。
戦争の歯止めとなる憲法9条も改定したくてしょうがない。自主憲法制定だのヘッタクレだのは詭弁である。戦争を禁じる憲法の条文を消し去りたいのである。
また、中国、韓国を敵視し侮蔑することが大好き。かつてこの国からは古代中国大陸に遣隋使、遣唐使を送り、漢字や仏教や儒教という文化を受け入れた。これら文化は韓国とも共有する。こんなことも、保守でも何でもない。
こういう価値観を共有する変態仲間たちにおいては、北方領土についていかに無知であろうともお咎めなし、そんなことは二の次、三の次なのである。靖国神社に合祀されたA級戦犯について、いかに昭和天皇が嫌悪しようが最大限の敬意を表する。頭が悪いから漢字は読めない、熟語は平気で誤用する。
これが日本の(変態系エセ)保守派の実体である。