榊原は、経団連会長として会員企業に政治献金を呼びかけているが、これも意味不明である。

 そもそも、企業による政治献金などというものが存在すること自体、おかしい。

 会社のカネを政治家に渡す。政治家がその権限によって、カネをくれた会社に有利に何かを取り図ってくれるなら、これは贈賄だ。
 その反対、「会社にとって、何もメリットはありません。ただ会社のカネをくれてやっているだけです」というなら、これは背任だ。

 実は東西冷戦時代には、政治献金を出す大義名分があった。
 すなわち、「株式会社の存立基盤たる自由経済体制を守る政党を支援するのは当然である。自由経済体制を守るためのコストである。」ということができた。
 冷戦が終結して20年以上。ロシアも中国も実質的には資本主義となり、今頃、自由経済体制を守る云々もあったものではない。
 しかも、その時代には政党助成金はなかった。
 リクルート事件などを経て、「政治活動にはカネがかかる。政治家が汚れたカネに手を出さないでいいように」との配慮から生まれたのが政党助成金である。
 企業が支払った法人税からも、政党助成金は支払われている。これで十分ではないか。
 会社のカネを政治家に渡すなど、贈賄か背任のどちらかでしかあり得ない。

 ところが榊原のバカによると、これが「社会貢献の一環」になるらしい。
 軍国主義の象徴たる靖国神社に首を垂れ、安保法案とは名ばかりの戦争法案を可決させた安倍自民党などを支援するということは、ほとんどの株式会社(一部軍需産業を除く)の存立基盤たる平和な社会を危うくすることである。
 「社会貢献の一環」どころか、「社会害悪そのもの」である。
 
 榊原は、東レの会長だが、やはりもともと安倍と昵懇であったらしい。こんな醜悪な老人は経団連でも東レでも、あらゆる役職から放り出せばよい。