新国立競技場の建設を巡って揺れている。
 
 2012年2月、国立競技場の全面建て替え工事の基本構想が発表された。8万人収容、開閉式ドーム屋根を設置という概要であった。そして、2012年7月13日に、国立競技場将来構想有識者会議が国際コンペの実施を決定した。
 同年、「新国立競技場基本構想国際デザインコンクール」と題したコンペティションを開催、イギリスのザハ・ハディドの案が最優秀作品として採用された。

 ところがこの案だと、建設費用がかかり過ぎる、維持費もかかり過ぎる、建替工事による拡張によって樹木伐採など周辺環境が破壊される、周辺の景観にそぐわないなどと批判の声が多くなり、規模縮小やデザイン変更などの見直し案が台頭する。

 今回出てきた話は、「屋根を設けない」。
 酷暑時期の五輪開催において、直射日光の下で競技観戦していただこうという趣向のようです。
 あの招致活動は何だったのか。福島原発の放射性物質漏出は止まらず、メインスタジアムの設計は変更に次ぐ変更。
 今さら、開催返上もないだろうが、この責任はいったい誰が取るのかと問いたい。

 そもそもデザインコンクールにおいて、予算や環境との調和を考慮せずに、選考したのか。
 いったい何を考えていたのか、いや、何も考えていなかったのか。

 本日のバカ認定は、下記、国立競技場将来構想有識者会議の委員のうち、ハディド案に賛成した者、予算や環境調和の問題を主張しなかった者とします。


委員長
佐藤禎一 元文部事務次官

委員
安西祐一郎 日本学術振興会理事長
安藤忠雄 建築家
遠藤利明 スポーツ議員連盟幹事長
小倉純二 日本サッカー協会名誉会長
鈴木秀典 日本アンチ・ドーピング機構会長
竹田恒和 日本オリンピック委員会会長
張富士夫 日本体育協会会長
都倉俊一 日本音楽著作権協会会長
鳥原光憲 日本障がい者スポーツ協会会長
舛添要一 東京都知事
森喜朗 日本ラグビー協会会長
笠浩史 2020年東京オリンピック・パラリンピック大会推進議員連盟幹事長代理
横川浩 日本陸上競技連盟会長
 

『 東京五輪 新国立競技場 東京五輪は屋根なしで実施、文科相が都に500億円負担要請
産経新聞 5月18日(月)12時50分配信

 2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場(東京都新宿区)の整備問題をめぐり、下村博文文部科学相が18日、東京都庁で舛添要一都知事と対談し、建設コストの抑制や工期短縮を目的に整備計画を見直すことを明らかにした。当初計画していた8万人収容の一部を仮設スタンドとし、五輪後に5万人規模へ縮小。20年東京大会と前年の19年ラグビー・ワールドカップ(W杯)の時点では屋根を設けず、五輪終了後に設置するという。

 下村文科相は舛添知事に、当初計画の建設費用1692億円のうち、周辺整備にかかる費用500億円の負担を要請。これに対し、舛添知事は建築資材の高騰などで整備費用が膨らむことが予想されることなどに触れ、「協力は惜しまないが、もっと都民や国民に情報開示をしてほしい」と話し、詳細を聞いた上で検討する考えを示した。下村文科相は「今月中に(見直した整備費が)明らかにできる」と述べた。

 新国立競技場は現在、解体工事が進められており、10月に着工予定し、平成31年春の完成を目指している。』