極右評論家にして厚顔無恥、鉄面皮の櫻井よしこが、今月15日に自民党議員連盟で講演し、朝日新聞の廃刊を訴えたそうである。
朝日が、従軍慰安婦問題の報道に関する一部(いわゆる吉田証言)が虚偽であることを認めた件について、責任の取り方がなっていないというのである。社長以下が記者会見で謝罪し、当時の社長や記者が全員が名乗り出よ、さらにその後に廃刊せよと求めている。
確かに朝日が報じた「吉田証言」は虚偽であったろう。しかしながら、吉田某がウソツキだったからといって従軍慰安婦の存在が否定されるわけでなければ、その強制性が否定されるわけでもない。
一つの誤報、一つの認識違いがあったとして、報道機関が報道を一切やめなくてはならないとすれば、世界中に報道機関は存在できなくなるだろう。
そんなことを言うなら、昭和天皇の靖国参拝を巡ってお門違いの見当違いで大恥をかいた(もっとも、本人は恥をかいた事実を認識できない頭の悪さであるが)櫻井こそ、責任をとってとっくに評論家を辞めるべきであったろう。
櫻井は、昭和天皇が靖国を参拝しなくなった理由について、A級戦犯合祀とは関係ないと強硬に主張していた。
「天皇の心をこれ以上曲解し、踏みにじることは許されない。国民と共にありたいとする天皇家の想いに配慮するなら、“A級戦犯”を含む全ての人々の慰霊のためにこそ、靖国神社にお越し頂くのがよいのである。努々(ゆめゆめ)、“A級戦犯”を外して、などと考えてはならない。まして「陛下のために、A級戦犯を外す」などとは、万が一にも言ってはならない。」(週刊新潮05年6月9日号)
ところが、「富田メモ」の発見により、これがまったくの見当違いであったことが証明されたわけである。
ところで、従軍慰安婦問題で朝日の廃刊を求めるという櫻井は、従軍慰安婦の存在やその強制性は否定するのであろうか。ではその見解と異なる証拠が出てくれば、自らは評論家を辞めるのだろうか。
傲慢なくせに、どこまでも恥知らずで卑怯な奴だ。