1973年から74年にかけて話題になったノストラダムスだが、その後話題はやや沈静化する。
再び注目を集めるのは、1990年8月、サダム・フセイン大統領のイラクが隣国クエートを軍事侵攻したのがきっかけだった。
石油資源の大部分を中東からの輸入に頼る日本にも影響は小さくなく、原油の輸入価格は急騰、株式市場の株価は暴落する。
その不安につけ込むように、五島が「サダム・フセインのイラクがクエートを侵攻することをノストラダムスは予言していた」と言いだしたわけである。
五島は「ノストラダムスの大予言」発表後、シリーズ化して、計6冊の関連本を出している。もちろんその中にそんなことは書かれていない。
「だったら事前に発表してみろよ。後出しジャンケンなら何とでも言える。」
こう思ったのは私だけではないはずなのだが、イラクによるクエート侵攻後に発表された「中東編」は再びベストセラーとなり、テレビなどのマスコミは、これを取り上げ始める。テレビ局はノストラダムスの特集番組を放送し、五島は各局から引っ張りダコとなり、笑いが止まらない。
この当時から数年の間に、ノストラダムスに便乗した卑しい宗教家が私の知る限り3人いる。
オウム真理教教祖麻原彰晃(バカ28号)、幸福の科学総裁大川隆法(バカ29号)、阿含宗管長桐山靖雄(バカ30号)の3バカである。
麻原については、殺人罪他ですでに死刑判決が確定しており、バカどころではないのだが、一応話の流れなので認定しておく。
この3人はいずれも、関連の書籍を出している。
麻原は、「ノストラダムス 秘密の大予言」。大川は、「ノストラダムス 戦慄の啓示」。桐山は、「1999年7の月(ノストラダムス)よ、さらば」、それ以前に「1999年 地球壊滅」。
恥知らずというか、本当によくやりますね。
人を不安に陥れ自らの宗教に勧誘したいのだろうが、外れるに決まっているのに、外れても後から恥と思う感覚がマヒしているのでしょう。
今日はここまで。次回は死刑囚よりも、現在も勢力を拡大しつつある、幸福の科学の大川を取り上げ、批判します。