詐欺投資に関する話題を連載しました。
 つくづく思うことは、人間は「儲かる」だの「カネが入る」だのというデマにいかに乗りやすいかということです。
 一昨年の12月、ツイッターやフェイスブックでデマが広がりました。
 2012年の12月は、「土曜日と日曜日と月曜日が5日ずつある、824年に1回しかない『金袋』というチャンスだと中国の風水師が語っているそう。伝統に従ってこの事を友達や敵に知らせてあげると、4日後にお金が転がり込むらしいです」というものでした。
 12月は年末ジャンボ宝くじを買う人が多い。年末ジャンボを買って、当選発表の4日前にこのデマを広げた人も少なからずいただろう。

 ただし、もちろんこれもまったくのデマ。
 日頃中国の悪口ばっかり言っているようなネトウヨでも、「中国の風水」には弱いようだが、少し自分の頭を使って考えればわかること。12月は必ず31日間あるわけだから、1日が土曜日なら土・日・月がこれも必ず5日ずつあることになる。週7日で1日が土曜日になる確率は1/7。
 過去のカレンダーを調べてみれば、2007年、2001年、1990年、1984年がこれに該当する。
 何が「824年に1回」だ、何が「金袋」だ!?

  人は不安を煽られるのにも弱い。
 このデマは広がるうちに尾ひれがついたようで、「噂を広げないと貧乏なまま」だの、「噂を広げないと貧乏になる」などというようなデマにもなった。
 これもバカバカしいにもほどがある。噂を広げるのに協力しないと、孫正義も三木谷某も柳井某も鳥井(佐治)一族もイチローも田中マー君も貧乏になるのか。

 そんなものはすべて反対と思うがいい。くだらないデマに乗ったり、引っかかったりしていれば、そのうち本当に詐欺やインチキ投資話に引っかかる。自らの頭でモノを考える能力のない者は、いつまで経っても貧乏なままと思うがいい。
 
 不安を煽って広がるデマの最たるものが「終末論」であろう。
 次回以降は、それをネタに記事を連載します