「懲りないバブル評論家」長谷川慶太郎を、決定的に、「こいつはダメだ」と確信したのは、それから数年後でした。
1995年、あるゴルフクラブメーカーが株式上場を果たします。上場を記念して、ある雑誌がそのメーカーの社長と長谷川の対談を企画しました。
対談は、長谷川の「株式上場おめでとうございます」から始まり、「貴社のような有望な会社が上場されることは株式市場の活性化、さらには日本経済の活性化につながることであり、私としても大変歓迎します」という歯の浮くようなセリフが続きます。
メーカーの社長も話を合わせ、経営理念だの、ゴルフクラブ造りのコンセプトだのと語っていました。
読んでいた私は、「この対談、何かおかしい、何か納得できない・・・」という思いが湧いてきました。
「なるほど、貴社のクラブが世界中のゴルファーを魅了するわけですね」という長谷川のまたも歯の浮くようなセリフで思いだした。長谷川の著書を思い出したのだ。そのタイトルは「麻雀・カラオケ・ゴルフはおやめなさい」。
ゴルフクラブメーカーの社長との対談なら、「自分は過去にこんな本を出しているから」と辞退しないのか。ここにも「バカ=恥知らず」の法則が通用します。
そのメーカーの方も、数年後に会社更生法適用になりました(つまり事実上倒産)。「ゴルフはするな」と本にまで書いた評論家と対談するような社長では、そりゃダメでしょう。
以来、私は長谷川を「エセノミスト」と呼んでいます。
エセノミスト長谷川ネタ、もう1回続けます。