室生寺さんの釈迦如来像は、弥勒堂に客仏として安置されています。
安定感のある姿と表情から、拝観している側もゆったりとした気持ちになります。
特に惹かれるのは、水の流れを思わせるような、あるいは大波、小波の繰り返しのような、細かくて流麗な衣の文様です(翻波式衣文)。
また衣の裾には、水が渦巻くような面白い刻みがなされています。

仏像切り絵を始めたばかりの、まだ細かな沢山の螺髪を切るテクニックがなかった時期、この釈迦如来坐像にトライしました。
頭部はツルンとしていて、螺髪の無い分デザインも切るのもすいすいと進むのですが、この衣の文様には無茶苦戦した記憶があります。今となっては良き思い出です。
また、掌の相が独特です。直線のラインが交差しているのを見て、初めて見た瞬間、十字架を連想してしまいました。

今日のカットは、流れるような翻波式衣文が美しい、室生寺さんの釈迦如来坐像です。

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