京アニが支持される理由がここに | 注文の多い蕎麦店

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人間は何を食べて命を繋いできたのか?
純粋に生きるための料理を実践し
自然に回帰することで
人間本来の生活を取り戻します。


放火事件を受けた京都アニメーション再建のための募金活動が
総額20億円を超えたというニュースを先日耳にしましたが。
そんな折2018年に京アニが制作した「リズと青い鳥」という映画を観たのですが。
京アニが世界中からなぜこんなにも支持されるのか?
という理由が納得できるとても良い作品でした。

映像や展開力、スケール感に関しては資金を惜しみなく投入した話題の「天気の子」には遠く及ばないものの。
こと内容に関しては新海さんや細田さんの作品がちんけ貧弱に見えるほどに
丁寧に登場人物の心理描写を拾いあげて。
若者が心に抱えた痛みやもどかしさ、歯がゆさと言ったネガティブな感情を
包み隠すことなく一つ一つ浮き出させてリアリティ溢れる人物像を表現できるのは。

京アニという組織が派手な演出や宣伝によるキャッチーな話題作りに頼らないで
自社のクリエーターの手腕と創造力を信頼してあくまでも優れた作品を創り上げることだけに専念しているからであり。
そういう風通しの良いプロダクションを築き上げた京都アニメーションという団体は
京都にとってだけでなく日本という国にとって世界に誇れる貴重な存在だと思います。

この「リズと青い鳥」に関わった京アニのスタッフの何人かはもうこの世にいないのだ
という事実は耐え難いものがありますが。
山田監督を始めこれほどの素晴らしい作品を創り上げた優秀なスタッフたちが
志半ばで命を絶たれた仲間の意志を無駄にすることはないでしょう。
再建した後の京都アニメが世界に飛び立つことが彼らへの最大の供養になるのでは。

京都人としてはもちろん日本人として出来る限りのバックアップしていきたいですね。


リズと青い鳥。
今年観た中では一番の作品でした。
9月にはMOVIX京都でも上映されるそうです皆さんも是非照れ