スピッツの歌詞に意味などない | 注文の多い蕎麦店

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昔の友達が以前。
スピッツだけは歌詞から本質に辿り着けんわ。

って頭を抱えていたことを急に思い出したんですが。
そりゃそうです。
だってスピッツ(草野マサムネ)の歌詞は全て。

散文だから

例えば今朝ドラの主題歌で流れてる「優しいあの子」だと。

「重い扉を押し開けたら暗い道が続いてて
めげずに歩いたその先に知らなかった世界」
ここまでが一文。

「氷を散らす風すら味方にもできるんだなあ」
これだけが一文。

「切り取られることのない丸い大空の色を
優しいあの子にも教えたい」
これが一文。

という風に冒頭の歌詞だけで3つの全く異なるシチュエーションの文を繋げてるんですね。
多分彼は普段思いついた散文をメモかなんかに書き留めてて
そのバラバラの文を継ぎ接ぎしながら一つの楽曲に仕上げてるのでしょうが。
このスタイルをデビュー以来変わることなく30年弱も続けられているということが脅威でしかありません。
言うならば現代の正岡子規とでも言ったところでしょうか。

だからスピッツの歌っていうのはその歌詞全体の世界を理解するものではなくて
俳句や短歌みたいに散文集でも読むような感じで気楽に感覚で受け止めたいですよね。
と言いつつ僕も以前は。

ロビンソンという名が一切出てこないロビンソンという曲のロビンソンという意味を

必死に考えてたのが懐かしい。
ちなみにロビンソンはマサムネさんがタイで見かけたロビンソン百貨店からパクった引用しただけで
歌詞の世界とは全く関係ないそうです。

一度彼のメモ帳見てみたいものですおねがい