真とは心で信なり2 | 注文の多い蕎麦店

注文の多い蕎麦店

人間は何を食べて命を繋いできたのか?
純粋に生きるための料理を実践し
自然に回帰することで
人間本来の生活を取り戻します。

何さらしとんねんこらあぁぁぁ!

えっ?

なめてんのかお前はあぁぁぁ!!

あ・・・いや・・・

そりゃびっくりしますよね。
さっきまでの友好的態度が一変。
完全に族モードですから。

すいません。
つい調子に乗っちゃって。
ほんまにすいません。

・・・

申し訳ないです。
やり過ぎました許してくださいよ。

・・・

それからはもうひたすら無視。
仕事を教えることもなければ
目も合わせない。
部屋に馬鹿者君が来れば彼は立ち去る。
馬鹿者君が去れば彼は戻る

彼はそういう時言葉で説諭する人間ではありませんでした。
何がいけなかったのか自分で考えろ。
それを見出せない人間に用はない。

結局馬鹿者君は見出すことはできませんでしたが(苦笑)

そういえばこんなこともありました。

ある時期。
店の売上金が頻繁に合わないことが。
それも決まって少ないほうに。

あまりに続くもんだから
業を煮やした支配人が。

悪いけどみんなの財布の中身見せてくれと。

ん?ちょっと待って??
財布の中身見たところで
それが元からあったものか抜いたものかなんて
わかるはずもないんじゃない?

真っ先に疑われたのが彼。
理由は金額が一致しないときの勤務が多かったから。
ただそれだけ。

でもね。
彼は一切反論しませんでした。
黙って財布を差し出す彼。
これはほんと屈辱ですよ。

痴漢の冤罪をかけられた乗客が
黙ってズボンを引き下げるようなもんです。

もちろん財布を見たところで何がわかるわけでもない。
彼もそんなことは百も承知。
それでも黙って財布を預けた彼の潔さ。

結局真相は解らずじまいでしたが。

続く