情熱溢れる唯一無二の手挽蕎麦屋 そば処くらみつ(石川・津幡) | 蕎ばログ

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蕎麦屋が蕎麦屋を食べ歩く。一般人とは異なる同業者としての視点でシビアに鋭くタブーに突っ込みます。
技術や味云々よりも料理や蕎麦に対する信念、哲学、お客様への配慮等そういった方面から観察したいと思います。


2024・3月訪問

朝一で京北を出発して

上弓削でマイナス4℃。

 

 

春はまだまだ遠い。

あとはひたすら下道を北上し。

 

 

結局石川県の津幡までノンストップ。

260kmの行程5時間で蕎麦屋に到着。

 

 

金沢の北側津幡の中心部からはやや離れた郊外の田園地帯という立地。


 

駐車場いっぱいだったので第二駐車場へ。
 

 

さりげなく子供及び団体客お断りの案内が汗

日月火のみの営業ということで月曜日の開店早々すでにほぼ満席でした。
女性の一人客が多かった。


 

店内は木を活かした柔らかな雰囲気。

2✕4と4✕1くらいのこじんまりしたキャパです。

 

 

あちこちに散りばめられた装飾品もおもしろい。

 

 

トイレも美しい。

 



メニューは写真撮影禁止とのことだったんですが

圧巻でした。

うろ覚えですがこんな感じ。

福井大野在来粗挽き繋ぎ入り
同上極太十割
福井池田在来粗挽き十割
福井丸岡在来丸抜き十割
長野入野谷在来粗挽き十割 
宮崎椎葉在来粗挽き十割

全て手挽き。
一種盛りが150gで¥1100
二種盛りが100g✕2で¥1600
三種盛りが100g✕3で¥2400

あとオプションでおろしとろろ。
天ぷら出汁巻き焼おにぎりなどありましたが
もの凄く時間がかかると何度も念を押されたので

イコール

 

余計なもの頼むなよ空気読めよ

 

と悟った小心者の僕は
大野極太長野宮崎の三種盛りで。

(池田町は完売だった)

 


 

鰤の焼きなますと蕎麦がき付き。
結局蕎麦が出てくるまで2時間かかりました。


 

長野入野谷在来手挽きの挽きぐるみ十割30メッシュくらい。
星も相当残ってるが辛うじて繋がっている。
少し寝かせてるのだろう独特の熟成感
かなり強烈な風味である。
好き嫌い分かれるかもしれないが個人的にはドンピシャストライク。
以前信州の伊那で食した時よりも相当味が引き出されてました。


 

宮崎椎葉在来手挽き挽きぐるみ十割40メッシュくらい。
こちらは滑りのあるまろやかな食感。
風味も控えめだが綺麗に繋がっている美味しい。

確か昔宮崎の橅の木さんでも出会った在来種だがそっちの方が強烈に印象が残っている。

そして福井大野在来手挽き挽きぐるみ十割の極太打ち。


 

強烈な老ね臭とジャリジャリの食感。
もはや蕎麦とは言えないかもしれないが独創性は物凄い。
風味は見た目ほどインパクトはない。

かなり思いきったことされてますが
女性客を中心に一般需要もしっかり確保されているのが素晴らしい。


 

ただ一食一食丁寧に作られてるので
思いっきり時間かかります。

そして営業日も少ないので遠方の方はマッチさせるのが難しいかもしれない。

ただそれだけの価値は十分に余りある。

 

そば処くらみつ

石川県河北郡津幡町倉見ツ1−1

 

(注)現在無期限で休業されてるようです。

哲学と持続可能なビジネスのバランスを見極めることが肝要か。

 

 

もう一軒羽咋で予定してたのですが

もちろん全力で間に合わないので。

 

 

気多大社に寄り道。

 

 

何気に生涯初だと思います。

 

 

こちらも主祭神は大国主なので出雲族の縄張りか。

 

 

裏には手つかずの原生林が残ってました。

亀岡の出雲大神宮と雰囲気がよく似ている。

 

 

そして1か月ぶりの能登。

 

 

前月炊き出しでお世話になった瑞穂公民館。

 

 

月曜日も休みになってた。

だいぶ住民も元の生活に戻りつつあるのであろう。

 

ガソリンはもちろん鵜川駅前のエネオスで。

 

 

自宅が全壊したにも関わらず京都から炊き出しに来た僕の手を握り

何度も何度もありがとうと言われれば

能登に帰ってきた時はここで給油せざるを得ない。

たとえそれが営業戦略であったとしても・・・

ウソごめんおっちゃん許して笑

 

そしてこちらも炊き出し先の藤ノ瀬集会所。

 

 

洗い物中ずっと懐中電灯で照らしてくれたいつものお母さんはまだ避難中でした。

上下水道が復旧しないとなかなか元の生活には戻れない。

 

そして前回数十年ぶりに母親と繋がった友達のところにもお土産を。

 

 

山間部なのでまだまだ結構な雪が。

 

そしてただいま宇出津の家へ。

 

 

もちろんまだ二次審査の結果が出てないので手付かずのまま。

 

夕食は店で余った蕎麦を。

さすがに短い汗

 

 

いよいよ翌日から災害ボランティア支援のスタート。

今回は2日間だけだし体一つ動かすだけなので

炊き出しの時のようなプレッシャーはまるでない。

 

そして今回はまたどんな出逢いがあるのか楽しみでもある照れ